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August 11, 2013


やぁ、諸君。私がプッシー大尉だ。

西条から車で二時間かけて、「鯛めし」発祥の地と言われる宇和島は「とみや」へ。

「鯛めし定食」は一三〇〇円。





松山の「吉」と同じく生卵を使うスタイルだが、汁が少々多すぎて、かき混ぜると卵のとろみがなくなってしまう。





いろいろと意見はあるだろうが、「吉」の鯛めしの方が私好みだ。


※詳細 → プッシー大尉烈伝 [美食編/とみや]


昼食を終えたら、沈下橋(ちんかきょう)から四万十川に飛び込むために岩間へ。


沈下橋とは川が増水すると水面下に沈んでしまう橋のことで、増水時の耐久性を考慮し、欄干が付いていないものが一般的だ。読み方を正しく覚え、陰毛と同じ呼び方をしない事が重要だ。

もう何年も前に、四万十川流域の子どもたちは夏になると沈下橋にやって来て、その上から川に飛び込むという事実を知った私は、ぜひ自分でもそれをやってみなければならないと決意した。そしていよいよそのミッションが遂行されるときがやって来た。

岩間沈下橋は、四万十川に架けられた五〇近くの沈下橋の中でも特に象徴的な存在だ。観光客向けの資料に「四万十川の沈下橋」として写真が載っていれば、多くの場合この岩間沈下橋だ。私が現地に到着すると、いくつものグループが川遊びやキャンプを楽しんでいた。





私は周囲をひと通り偵察して、私が橋から飛び降りる姿を撮影するのに最もよいと思われるポイントを選んで占拠し、そこに立てた三脚のうえにカメラをセットした。


これから私の踏むべき手順はシンプルだ。カメラの録画ボタンを押したら橋の上まで駆けて行き、そのまま四万十川に飛び込む。そしてそのままカメラの元に駆け戻って来て停止ボタンを押す。

多くの場合、初めて橋の上から飛び込む人々は橋の上から水面を覗き込んでいくらかの「心の準備」を終えたうえでようやく飛び込もうとするだろう。私にそんな時間は必要ない。


念のため、私は川の中から橋のうえの子どもたちに早く飛び込むようにと手招きをしている父親らしき男の元に行き、今日の水深で大人が飛び込む事に問題がないかを確認する事にした。

彼は実に親切な男で、事情を説明すると、私が飛び込むべき(要するに最も深い)ポイントの詳細まで私にアドバイスしてくれた。最も深いところでも私のみぞおち位までしか深さがなかったが、実際に飛び込んでる人々がいるのだから問題ないんだろう。私は彼に礼を言い、カメラの元へと戻った。


彼によって飛び込むように促された何人かの子どもたちは既にその宿題を片付けて川の中にいたが、一人だけ、怖気づいて橋の上にしゃがみ込んでいる少年がいる。周りの大人たちが口々に早く飛び込め、と彼に促すのだが、少年はなかなか決心がつかないようだった。

私は彼が飛び込んでから作戦を開始することにした。いま、世界は明らかに彼を中心に周っていて、周囲にいる誰もが彼の一挙手一投足に注目している。私のダイブに誰一人関心を持つ必要はないが、少なくとも私のカメラに記録される映像の主役は私である必要がある。


結局、彼は飛び込む素振りを見せてはやめる、というような事を一時間近く繰り返したあげくに、飛び込む事を諦めた。川に飛び込む勇気がなかった事を恥じる必要はない。ただ彼は諦めるならさっさと五分で諦めるべきだった。


少年が橋の上で徒らに時間を浪費しているうちに、上流から色とりどりのカヌーに乗った集団までやって来た。一〇やニ〇ではない。一〇〇艘近くはいそうな集団だ。

体験カヌーに興じていたと思われる彼らは、私が三脚をセットしていたあたりにぞろぞろと上陸し始めた。彼らは慣れない手つきでカヌーを片付けようとするが、強化プラスチック製と思われるカヌーと河原の石がぶつかる音がボコボコとうるさい。

まぁ仕方がない。私は、彼らが一人残らずきれいにこの河原から姿を消すまで撮影を延期する事にした。


二時にはそこにいた私がようやく行動を開始した頃には、もう四時を過ぎていた。それはちっともかまわない。二時間以上も「日本で最後の清流」と崇められる四万十川で川遊びに興じるひとびとをぼーっと眺めて過ごすという贅沢なひとときを体験できた幸運に、むしろ私は感謝をするべきだった。いよいよ私はカメラの録画ボタンを押して駆け足で橋の上へと向かった。





何て事だ!二時間もそこを観察してたってのに、肝心なときに降下ポイントを少し間違えてしまった!

もちろんやり直しだ。





今度はほぼイメージ通りの出来だ。誰も伴わず一人であの「岩間沈下橋」に初めて乗り込み、周囲の視線をモノともせず、リハーサルもなしで、川原から橋まで駆け上がってノンストップで四万十川に飛び込む姿を、誰の手も借りず、三脚にセットしたカメラでビデオ撮影する事に成功した男はたぶん過去に一人もいなかったか、いても数えるほどだろう。


夕食は西条まで戻ってまた「天風」。今日は鶏ガラベースの「中華そば」。やはりニ九〇円。





※詳細 → プッシー大尉烈伝 [美食編/ラーメン天風 西条店]


何か質問は? OK。諸君の健闘を祈る。

以上だ。
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