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June 29, 2015


やぁ、諸君。私がプッシー大尉だ。

去年、熊本近所の公園の雑木林で捕獲したカブトムシのベイビーたちがぞろぞろと土から出てきて大変なことになっている。


春先に三〇匹ほどの幼虫がすくすく育っているのは確認してあったが、既にその半分は羽化に成功してしまったようだ。一匹だけ羽化不全のメスが仰向けにひっくり返って弱々しく手足をばたつかせていたのを発見してすぐに保護したが、残念ながら救ってやることはできなかった。

発展した医療技術と行き届いた福祉制度の恩恵にあやかれるどこかの国の先天性の障害を持つ人間様と違ってカブトムシの生きる世界は厳しい。


窮屈な飼育ケースで集団生活を送るベイビーたち。





写真に写っているのはベイビーたちの中でも小型のオスばかりだ。パパに似てしまったのか何なのか、彼らは全員好戦的で、自分たちより大きなオスにも進んでケンカを売る(実際、熊本で虫カゴに「ひっついて来た」チビオスは喧嘩っぱやかった)。

結果的に、彼らが食事をしている間、比較的大型のオスたちは全員、飼育ケースの蓋に上下さかさまになってしがみついてるしかないようだ。


メスは少なくとも六匹は羽化に成功しているのを確認したが、みんな夜は土に潜ってしまって出てこない。始めの二、三日は姿を見せていたが、(主に小型の)オスに見つかると寄ってたかって交尾のために襲いかかられるので嫌気がさしたんだろう。

女性の人権に小うるさい弁護士軍団がその光景を見たら何と言うだろうか。


実際、カブトムシの「女をめぐる争い」はなかなか熾烈だ。今夜のお相手のメスとしっぽりヤってる(小型の)オスを見つけた別の(小型の)オスが行為中のオスを押しのけてとって代わろうとするが簡単にはメスを離さないと見るや、メスの体の前に回り込んでメスを羽交い絞めにしたあげく生殖管をメスの顔面に突き立てている姿を見た私は、これまでの人生を静かに振り返り、少し反省した。


それにしても初めてチャレンジしたカブトムシの繁殖は実に容易だった。一〇月にパパもママも死んでしまってからは、一一月と四月に一度ずつ大量のクソを取り除いてやったのと、ときどき確認して土が乾いているようなら霧吹きで土を湿らせておいただけであとは全くほったらかしにしておいたらこのざまだ。

ワンペアーいくらで売ってるペットショップのやつらは一体どれだけ儲けてやがるんだ?


恐らくこれからも新しいメスが地上に姿を現すたびに開催されるであろう乱交パーティーがある程度収束した段階で、彼らには自然に帰ってもらうことにする。彼らにとってそれが幸せなことなのかどうかは正直なところ私にも分からない。当然、彼らのうちの大部分は外敵に襲われるかエサにありつけないかで飼育環境下にあるよりもはるかに短命に終わってしまうだろう。彼らにしばらくパーティーの会場(に加えて食事まで!)を提供するのは、ならばせめて彼らが子孫を残せる確率だけは上げておいてやりたい、という私なりのせめてものはなむけだ。


ちなみに熊本で拾ったヒラタクワガタと思しきオスのクワガタは無事に越冬した。





何か質問は? OK。諸君の健闘を祈る。

以上だ。



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