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July 11, 2015


やぁ、諸君。私がプッシー大尉だ。

この時期はクロダイとアジが同時に狙えると噂の日立の久慈漁港へ。


潮見表では日の出が〇四時三〇分、〇六〇〇時が干潮で一三〇〇時が満潮という潮回り。あまり芳しいとは言えない条件だが、まぁ日の出のゴールデンタイム狙いで〇四〇〇時にゲーム開始、潮止まりに入る昼前には切り上げるのが妥当だろう。

メバルマン共々、日付が変わる頃に東京を出発して、〇二〇〇時過ぎに現地に到着。海水浴場の駐車場で仮眠をとって〇三三〇時に起きてから駐車場付の便所で小便を済ませ、それから車を堤防先端近くまで移動させて路肩に止めようとしたが、既に釣り船客の車が数十台殺到していてかなり手前に駐車する羽目に。


堤防の高さは七、八フィートといったところで、一旦舗装された道を先端方面へと歩いてから途中に設置してあるハシゴを使って堤防へとよじ登る。と言うことは、カートに積みこんだ荷物をいったんバラしてから堤防上まで荷揚げして、もう一度荷造りをし直さなければならないってことだ。とりあえず今後ともここに一人で来ることだけはやめておこう。


目指すは赤灯。一級ポイントと思しき先端に先客が一人いるが思ったほど混んではいない。まずは一段下がった少し手前の外海側に釣り座を構えて仕掛の準備に取り掛かる。

クロダイにもアジにも柔軟に対応するために、当然、二人とも仕掛けは「ウキふかせ」だ。そして私はいつものように特製スペシャルブレンドこませの製造に着手する。

冷凍オキアミブロックと、アジを寄せるために鼻の曲がりそうな異臭を放つ「アミエビ」、さらに海底に潜むクロダイ諸君のもとに確実にそいつをお届けするために比重の高い「チヌ何とか」とパッケージに書かれた集魚剤もバケツに放り込み、海水を適量加えてかき回す。


早速、出来上がりを海面に撒いてみる。たちまち見たところ一〇センチメートル弱の小魚の群れが寄って来た。何だ?ネンブツダイか?まぁ何でもいい、魚たちの活性が高いというのは良い傾向だ。だがそいつをひと目見た「メバルマン」が一言、「フグじゃないか?」と言った。何だと!?


うーむ、たしかに私が撒いた撒き餌に群れて貪り食ってやがるのは釣り上げられたが最後、多くの釣り人からゴミよりもひどい扱いを受けるフグのキッズどもだ。

ゴミが針にかかっただけなら取り除いて捨てればいい。こいつらはいつもエサを食い逃げするばかりか立派な前歯で針に危害をくわえて仕掛をダメにする。それにこいつらは魚たちからも嫌われているので泳がせ釣りのエサにすらならないし、もちろん人間さまの食用にも回せない。私は彼らを私に出来る限り丁重に海に投げ捨てるが、ゴミすら持ち帰るくせにこいつらだけは堤防上に放置してミイラにしてしまう釣り人が何と多いことか!


私より仕掛けを手早くセットした「メバルマン」がゲーム開始とともに早速チビフグを三匹たて続けに釣り上げたので私は声をあげて笑った。そして私はその「惨状」を参考に、くそったれどもの層をすぐに突破できるように、私の深場狙いの「スタートセット」である5Bのウキと2Bのガン玉という基本仕掛けに、今日はさらにもうひとつ2Bのガン玉を追加することにした。

第一投から早速すっぽりウキが水面下に消し込んでいく。しかもチビフグにはありえない手ごたえだ。ふっふっふ、私の頭脳をもってしてやつらをかわす事くらいわけないことさ。


かかっていたのは二〇センチ近くはあろうかという、やつらの「親分」。





それから先はやつらの「食い逃げタイム」だった。どんなに丁寧に付け餌を針にさしてもやつらは上手にそれを咥えて持ち去る。どうにか錘やウキ下を調整して縦のラインで勝負しようとしても、仕掛けが着水するや否や、付け餌が沈み始める前にやつらが襲撃してくるのでまるで意味がない。


縦が無理なら「横の勝負」に持ち込むしかない。左手に撒き餌を撒いてやつらをそちらに釘づけにしておいて、右手に仕掛けを投入する。アタリを感じて巻き上げてみると針にかかっていたのはなぜかシロギス。





ふかせ釣りで釣れてもちっとも嬉しくない。


おまけに名付けて「横の作戦」は、すぐにやつらに見破られたようだ。撒き餌をどこに撒こうが、ウキがチャポンと着水した瞬間にやつらはそっちに殺到するようになった。こうなってしまうと撒き餌なしで仕掛けを投入したってやつらをかわせない。すっかりお手上げだ。

まぁグレ針を使っているらしい「メバルマン」とちがって私のチヌ針にチビフグが「かかる」ことはないので、やつらをいちいち針から外して海にぶん投げる手間が省ける事だけがせめてもの救いだった。


試合開始から一時間ほどで先端部を占領していた先客がお引き取りになったのでそちらに移動してみたが、何ら事態は変わらなかった。〇七〇〇時を過ぎた頃にチビフグどもに混じって小アジも寄って来るようになったが(上げ潮に転じたからだろうか)、まぁそうは言ってもチビフグ五〇尾に小アジが二、三尾くらいの割合なのでどうにもならなかった。

私は局面を打開するために自分のこさえた撒き餌で「ダンゴ釣り」が出来ないか、とトライまでしてみた。私と同じように何でも行き当たりばったりでチャレンジしてみる釣り人は既に知ってることだろうが、ただの集魚剤でダンゴを作る事は不可能だった。


結局、適当なところで見切りをつけた私は、ランチタイムまで爽やかな青空と心地よい潮風のもと、青物シーズンに備えて一〇フィートのジギングロッドにナイロン四号ライン、一五号のジェット天秤を使った弓角仕掛けをひたすら投げる練習に明け暮れた。向かい風のなか、飛距離は目測で六〇から七〇米ってところだろうか。何よりも実地検証によってその組み合わせなら力糸はいらないことが実証できたことが心強かった。


何か質問は? OK。諸君の健闘を祈る。

以上だ。






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