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May 18, 2013


やぁ、諸君。私がプッシー大尉だ。

「ヘイポー」が久しぶりに山に登りたいというので何人か誘い合わせて「高原山」へのハイキングを設定したら、前日になって「ヘイポー」から「ふくらはぎが痛くて参加できない事を申し訳なく思います」といった内容のEメールが届いた。

全くいつもながら彼らしい展開だ。


残ったメンバー五人は当日、西平岳登山口から西平岳と中岳を経て釈迦ヶ岳を目指すルートを辿った。登山口を出発したのはちょうど九時頃だった。




標高差はせいぜい七〇〇米ほどだ、とたかをくくっていたが、急登なのと、雪山を除いてこの手の山登りは半年ぶりのせいか、すぐに息があがる。

にせピークを山頂と勘違いして三〇分ほどのんびりしてから本物の西平岳山頂に辿り着いたのは一一時一五分。そこから五分ほど下ったザレ場の展望が素晴らしい。





中岳への登りも急登で、さらにちょっとした岩山の趣もある。登り下りするには楽しい山だが山頂は平凡だ。

休憩もそこそこに鞍部まで急坂を下り、笹の刈り払われた急斜面の道を登り返せば釈迦ヶ岳の山頂だ。到着時刻は一二時三〇分。

先客は一〇人ほど。言葉を交わした地元のハイカー氏によれば、三〇分ほど前まで山頂は混んでいたが皆下山してしまったらしい。実のところ一週間前にトミーに教えられるまで存在すら知らなかったが、それなりに人気の山のようだ。


高原山/釈迦ヶ岳山頂で記念撮影


ここで昼食。

登山口を目指すトミーのアウディの助手席で、コンビニで手に入れた「お徳用パック」のシュークリームを八個も平らげた私は全く腹が空いてなかったが、何も口に入れないわけにもいかないので「しぶしぶ」調理を開始する。

今日のは叉焼と卵入り。





帰路は前山経由だ。来た道をほんの少し下れば左に分岐するはずだが、ルート計画責任者のトミーは分岐が分からないので偵察してくる、と言う。

腹もこなれたところでトミーが戻って来て、分岐は見つけたがちょっと危ないルートだと言う。見に行ってみると、笹やぶの急斜面に、踏み跡に見えなくもない微かな筋が一本下の方へと延びている。


私もそれほど熱心に情報収集したわけではなかったが、はて?藪を漕いで下山したハイカーの体験談なんてあったかな?と、率直に言ってその判断を心の底からいぶかしく思いながら、とりあえず「トミー」について行ってみる事にした。その藪の斜面を下りた方向に帰路に辿るべき尾根道が見えているのは事実だし、仮にその選択が「ハズレ」だったとしても生きるか死ぬかと言ったレベルのもんでもないだろう。


結果:ハズレ。何度も足を滑らせながら笹やぶを下りて行った私たちをあざ笑うかの如く、笹やぶを横切るように正しい道が現れた事を、トミーは少しだけ申し訳なさそうな顔をしながら私たちに報告しなければならなかった。

まぁ正しい道に復帰できたわけだから結果オーライというやつだ。


前山経由の帰りのルートはよく言えば歩きやすい、違った言い方をすれば実に単調な道だった。前山あたりで分岐が現れて、一方は私たちが辿るべき林道終点(釈迦ヶ岳登山口)へと続くルート、もう一方は「のんびり」ルートである事を示す案内板が現れたが、私たちにとっては前者のルートものんびり歩くのにうってつけなコースだった。


そこからは各々のペースで下山して、一五時ちょうどには全員が「釈迦ヶ岳登山口」に集合し、そこから「西平岳登山口」まで林道を二〇分ほど歩いて戻った。途中、まるで閉じられたゲートのように倒木が林道を全て塞いでいたので、「釈迦ヶ岳登山口」まで車で行って登り始める計画だったならば、その計画は始めから躓くところだった。



「やしおの湯」に立ち寄ってから、インターネットで見かけた妙に評判のいい中華料理屋に向かい、夕食。

シュークリームと久留米ラーメンがまだ私の胃の中で完全に消化されていなかったので、「F定食」にチャレンジ出来なかった事は非常に残念だ。





※詳細 → プッシー大尉烈伝 [美食編/日光 翠園]


家に帰り着いてからふと洗面所の鏡を見ると、右腕の上の方に何かついてる。直接見づらい位置にあるのだが手で払っても落ちない。鏡に映してよく見てみると、どうも虫のようだ。


マダニだ・・・・。





つい最近、マダニの感染症による死亡例を新聞で見かけて、それなりに情報を収集してはいたが、こんなに早くお目にかかる事になろうとは・・・。


体長は一ミリ弱だからまだ子供だろう。尻丸出しの無防備な姿で頭だけを皮膚の下に食い込ませて束の間の食事を楽しんでいるようだ。ひとまず三脚とカメラを持って来てセルフタイマーをセットし、記念撮影だ。非常に残念なことに、その被写体はあまりにちっぽけ過ぎて、私の手持ちのカメラでは満足のいく写真が撮れなかった。

お遊びがひと段落したら、数日後に病院のベッドで泡を吹いてるような目に遭わないために、少々面倒な作業に取りかからなければならない。無理に払い落したりつまんだりして頭がちぎれて皮膚の下に残りでもしたら厄介だ。まず教科書通り、麺棒と消毒用のオキシドールを用意する。麺棒にオキシドールを浸して二、三分つついてみたが全く取れる気配がない。

次に脱脂綿にポビドンヨード(うがい薬の原液)を浸して二分ほど被せてみたが、これも効き目がないようだ。皮膚切除が脳裏にちらつき始めたが、さらにしつこくオキシドールを浸した麺棒でつついてやると、今度は足をバタつかせ始めた。


さらに根気よく、女性の性感帯を刺激してあげるように、やさしくやさしく麺棒でいじってるうちにそいつはポロリと取れた。インターネットでより詳しく情報を集めてみると、マダニは笹やぶに隠れるのが大好きで、しかも「けもの道」で飛び移るべき相手を待ち伏せするのが得意らしい。それってトミーが誤って私を誘い入れたまさにあそこの事じゃないか!


もっともマダニに咬まれた事で重篤な症状を引き起こすのは、そのマダニがいくつかの悪質なウィルスの「保菌者」であるケースのみだ。保菌率についての正確なデータはないようだが、症例数で判断する限り、見知らぬ女性と一夜を共にして陰部にカビを伝染される確率よりはるかに低いだろう。


何か質問は? OK。諸君の健闘を祈る。

以上だ。


高原山/西平岳山頂直下のザレ場にて



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