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たかはし中華そば店
	【 Data 】 青森県弘前市撫牛子1-3-6 [MAP] TEL：0172-34-8348 営業時間：11:00〜16:00（L.O.15:45） ※ 売切仕舞 定休日：水曜日 最終訪問：2013.10
青森県下ではトップに君臨するとすら言われる「煮干しラーメン」の大家であるらしい。昼間しか営業してないようだが、たまたま弘前に滞在していて、そしてランチを市内でとる必要のある私としては訪問してみるだけの価値はありそうじゃないか。私はカーナビに導かれるがままにこの店を目指して車を走らせた。 ランチタイムを外した事もあってか駐車場には空きがあり店の外にまで行列が出来たりするような事態も起きてはいなかったが、私が車を停めるそばから次々に新しい客の車が駐車場に進入して来る。スマートフォンを片手に嬉々として店に入ろうとする観光客らしきカップルから作業服を身につけた地元の労働者まで客層は幅広い。県下随一の評判はまんざらはったりでもなさそうだ。 店に入ると食券コーナーに二、三組の列が出来ていたが、先頭の老人が店員の手をわざわざ借りて自分の食券をようやく買い求めるとすぐに私の番は来た。パートタイマーらしきちょっと大人しめの私好みなご婦人にカウンター席を案内された私は、席に着いて食券をご婦人に手渡した。スタンダードな「中華そば」が七〇〇円。県下随一だけあって少々強気な価格設定だ。 ほどなくして私の面前に差し出された「中華そば」はなかなかのボリュームで、私は「大盛」にしなくてよかったと思った。つまり始めから「大盛」なんだと思えば、客によっては七〇〇円という価格にも納得するかもしれない、という事だ。私が納得するかしないかは全てそのラーメンが美味いかどうかに依存する。 前評判通り、それは濃厚な「煮干しラーメン」だった。そいつはまず一口めを啜るとき、ほほぅ、これが青森県下随一の煮干しラーメンか、と間違いなく私の興味をそそるのだが、次第に飽きる。そもそも私が魚介系のラーメンをあまり好まないという事もあるのかもしれないが、にぼら屋のラーメンは文句なしに美味かった。やはりこの店の「煮干しラーメン」にはない何かをにぼら屋の店主は体現していた。 ナンのように巨大なチャーシューは、見た目のインパクトとは裏腹にパサパサで、私の好みのツボを大きく外していた。やや太めの麺と、そいつによく絡む濃厚スープが織りなす食感のハーモニーは私好みだったが、名店のひしめく九州や北海道に於いて「随一」とされるラーメン店と比較すると大きく水を開けられているように、少なくとも私には思われた。
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