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ステーキハウス 朝日レストラン | |||
【 Data 】 沖縄県名護市為又1219-215 [MAP] TEL:0980-52-4251 営業時間:17:00〜22:00(L.O.21:00) 定休日:木曜日 最終訪問:2012.03 |
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那覇の「ジャッキーステーキハウス」に沖縄のステーキハウスの真髄を見せつけられた私は、北部観光のついでにインターネットでも評判の高いこのステーキ屋を訪問した。今思えば、一食「二八〇〇円(二〇〇グラム)」というあまり良心を感じない値段設定からして「ジャッキー」と同列に扱おうとする事自体がそもそも愚かだったのだが、その時の私はそんな事には全く気づいてない。
金曜日の夕食時という事もあってか店は少々混んでいたが、私は待たずに入店する事が出来た。この店で提供されるステーキは「テンダーロイン(ヒレ)」一本で、他にメニューはなく、ただA(二〇〇グラム)かB(一五〇グラム)かを選ぶしかない。一五〇グラムでは明らかに足りないので、私は迷わずAを注文した。 間もなく私の前に調理師姿の若い男が現れ、目の前の鉄板に生肉を置いて、私にそれを生のまま口に入れるように言った。一般論としてこの店の生肉が客にどう受け止められるのかは私には分からない。それなりに「食通」としての場数を踏んで来たと思っている私に言わせれば、それはただの生肉でしかなかった。何と言うか、たぶん動物園で熊かライオンの赤ちゃんにでもそれを与えてやったらさぞ喜んだ事だろう。 もちろん私はそんな事は一言も口にしなかったし、男も私がその生肉をどう思ったのだろうか、といった事には大した関心もない様子で、鉄板の上で野菜を加熱し始めた。それから肉を炒めて野菜と一緒に皿に盛り、それを私に差し出すと私の前から姿を消した。私はその間中、男に失礼のないように、出来あがる料理を心待ちにしているかのようなフリをしながら、加熱されていく食材の行く末を見守ってなければならなかった。 男の腕はたしかだった。出来あがった「肉炒め」はライスのおかずにはぴったりだった。でもちょっと待ってくれ、私はステーキを食べたかったんだ、何かおかしな事になってやしないかい?会計で財布から一〇〇〇円札を三枚取り出しながら、私はどうにも釈然としない思いをぬぐい去る事が出来なかった。 |
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