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・SUREFIRE 310R | |||
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SUREFIRE の歴史は、レザー装置の開発研究者であったジョン・マシューズ(John Matthews)博士が 一九六九年に設立した産業用レザー装置の製造メーカー「ニューポート(Newport)社」まで遡る。 同社に於いて七九年に銃器用レザーサイトの特許を取得したマシューズ博士は 銃器用レザーサイトの開発に専念すべく「Laser Products」社を設立する。 八〇年代前半にはロサンゼルス市警 SWAT チームの要請で MP5 サブマシンガンと 1911ピストル用のウェポンライトの開発にも着手し それらをベースに八五年に軍、或いは各法執行機関向けの 戦術ライト製造ブランド「SUREFIRE」を立ち上げた。 310R の原型は、そのロサンゼルス市警 SWAT チームからの要請で 八十年代に開発された 1911ピストル用のウェポンライトにほかならない。 つまり二〇〇一年に発行された SUREFIRE 社のカタログに Beretta や SIG SAUER といった各ブランドのハンドガン専用モデルと並んで 「Classic System」の名称で掲載されたのを最後に姿を消したそのモデルは 既に八十年代には完成し、各軍や法執行機関で使用されていたウェポンライトシステムだった。 私の手元にある 310R は Laser Products 時代に製造されたロットで グリップ部にはスリムラインスイッチ ハウジング部左手にはシーソー型の ON/OFF スイッチを備えている。 映画「S.W.A.T.」で多くの隊員たちが手にしていたのもこのタイプだ。 |
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スリムラインスイッチとは、トリガーガード沿いに伸びるワイヤでハウジング部分と連結された
グリップを囲むような形状をしたモメンタリオンスイッチ(押下中のみ ON )だ。 スリムラインスイッチが付属するモデルには テープスイッチタイプのモデルと識別するため 名称の末尾に「R」が付与された。 通常、グリップへの固定には付属のスクリューを使う。 ただし SUREFIRE 製のスクリューは、日本のネジピッチと規格が違うので 日本製のエアソフトガンには「絶対に」使ってはならない (無理に締めると二度と外せなくなる)。 私は日曜日の昼下がりに近所のホームセンターに出かけて行って 適切なピッチと長さのスクリューを買って来た。 |
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ハウジング部分の ON/OFF スイッチ。 | |||
旧型は前方に押し込むとライトが点灯するスライド式のスイッチを採用していた。 映画「スピード(九四年公開)」のジャック・トラヴェン巡査のガバメントに装着されていたのは旧型だ。 ハウジング部には 3V 用のランプモジュール「L30」が直結する。 モジュールは耐衝撃ベゼル(Z32)、バルブ(R30)及びスペーサーで構成されている。 |
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CR123A 電池を二個用意し、「L30」を取り外して 6V モジュール
「L60(※「SUREFIRE Classic Universal Syetem Weaponlights」参照)」 をセットすれば、簡単に「610R」仕様のライトシステムが完成する。 「610R」はかつて米海兵隊に採用されていたモデルだ。 |
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WA 製の SWAT CUSTOM II はフレームがやや肉厚なので
310R を装着するにはちょっとした加工が必要になる。 私は家人が旋盤を持っているという友人に 私の 310R が「ぴったりと」私の愛銃にに装着できるように ハウジング内側の研磨加工を依頼した。 その貴重な 310R は、私が想定していたよりも随分と傷だらけになって帰って来たが それでも私の偉大な友人による素晴らしい仕事の成果を是非ひと目見て欲しい。 |
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ハウジング部は付属のスライドストップを通して銃本体に装着し
トリガーガード先端にあたる位置にあるイモネジで最終的に固定する。 |
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WA はスライドも肉厚にデザインしてしまったらしく
SUREFIRE 製のスライドストップだとスライドが 溝にがっちり固定してしまってピクリとも動かない。 ありがたい事に VFC から 310 のレプリカが発売されたので 私は「スライドストップ欲しさに」その模造セットを購入した。 |
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WA 製のガバメントモデル専用に成型されているだけあって
そのスライドストップの動作は極めて快調だ。 全弾撃ち尽くせばちゃんとホールドオープンしてくれる。 ただし、あまりにそれがスムーズに動作し過ぎるためか まだ弾が残っていてもホールドオープンしてしまう事もある。 SUREFIRE 製の L30 モジュールの輝度はわずか 20 ルーメンだ。 開発当初はそれでよかったかもしれないが、LED ライトが全盛となった昨今に於いては ゲームでそれを使って戦った私を心から満足させるには少しばかりパワー不足だ。 そこで私はゲームに参加する時にはこっそり L30 を取り外し 代わりに VFC の LED ランプモジュールを装着して戦う事にしている。 そのランプモジュールは VFC の主張する処によれば輝度 190 ルーメンを誇る。 左が SUREFIRE 製の 20 ルーメン(キセノン)。右は VFC 製、190 ルーメン(LED)。 |
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上の画像で比較用に使ったのは MGC 製モデルガンの「LAPD SWAT」だ。
MGC に装着する場合は、銃側、310R 側、共に加工は不要だ。 310R 単体の重量(電池込み)は手元の秤によれば 0.45lb(≒200g) 。 WA 製の SWAT CUSTOM II 本体と合わせると2.70lb(≒1220g)。 結構な重量だが、フィールドで敵兵に向けて構えると却って手にしっくり来る。 もはや廃番となってから十年以上経過した稀少なモデルであるにも関わらず 私はインドア戦に参加する度に Kimber にこのライトを装着して Kimber 共々酷使しているが 機能上の不具合はこれまで一度も発生しておらず、私はこのライトを全面的に信頼している。 ひとつだけ難点を挙げるならば、このライトのスリムラインスイッチは非常に敏感なので 発砲時に時としてスリムラインスイッチが意図せず ON になってライトが点灯してしまう事だ。 私に倒されたゲーマーは二、三発の弾をぶち込まれるだけでなく 意味もなく顔面を強烈なライトで照らされる羽目になるので 実に不快な思いをしながらフィールドを去らなければならないだろう。 |
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