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【 カ テ ゴ リ 】


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September 3, 2017


やぁ、諸君。私がプッシー大尉だ。

秩父の長瀞で「SUP」に挑戦。


SUP、つまり「Stand Up Paddleboard」は、平たく言えばサーフボードのような板に乗りつつパドルを漕いで水面上を移動するマリン・レジャーだ。登山でお馴染みのトミー、ギャル二人、私の四人で出かけたんだが、初挑戦は私のみ。

とは言え、他の三人も数回経験したのみの素人だ。参加したのは初心者向けのツアーで、事前にインストラクターによる基本的な乗り方についての分かりやすいレクチャーがある。


レクチャーが終わったら現地に移動。早速、船着き場のようなところから貸し出されたボードに乗るように指示される。

どうやらツアーの参加者およそ一五名のうち、未経験者は私だけのようだ。私の順番が来たので、恐る恐る四つん這いの姿勢でボードに乗って正座する。

間もなくインストラクターに立つように促され、ビビりながら起立。





ボードには取っ手が付いていて、インストラクターの指示通り、その取っ手を基準に中心線を意識しながらバランスをとってさえいれば、滅多なことでは転覆しない。

身を以ってそのことを私たちに実感させるために、インストラクターはボードの上でジャンプしろ、とか、「伏せ」をやれ、とか無茶な指示を出して来るのだが、たしかにそれでもボードがひっくり返ることはなかった。


飲み込みの速い私は早速、立ち漕ぎを「完璧に」マスター。





ツアーはライン下りのエリアから離れた「奥地」で開催されていて、インストラクター曰く「沖縄のマングローブ林のような」秘境にも連れて行ってくれる。





参加者全員で記念撮影。私がベストポジションを陣取っているのは「たまたま」だ。





この遊びの何が素晴らしいって、ボードとパドルさえあれば、水面上の、とても泳いでは行けそうにないようなところにも手軽に移動できてしまうことだ。たとえ川幅一〇〇米はあろうかという大河のど真ん中であっても楽勝だ。





何か質問は? OK。諸君の健闘を祈る。

以上だ。




August 28, 2016


やぁ、諸君。私がプッシー大尉だ。

去年、土浦の花火大会を鑑賞したときにトミーが絶賛していた「大曲の花火大会」を鑑賞するために、トミーを含む八人のメンバーで二台の車に分乗して金曜日の夜に新宿を出発。


私の乗った友人のクラウンはトミーのRV車よりひと足早く、〇六三〇時に会場から1マイルほど離れたコンビニエンスストアに到着。私を含む場所取り班三名は徒歩で、姫神橋側の「自由席」前の「入場待機場所」を目指す。

1マイルはあくまで直線距離だ。姫神橋を渡るために歩行者すら通行止めにされた道を大きく迂回するなどしながら、〇七一〇時にようやく「入場待機場所」に到着。


奥に見える草原が「自由席」。既にこの時間には溢れんばかりの人々が「待機」してるもんだとばかり思っていたが、それほどでもない。





「自由席」への入場が許される〇九三〇時まで、持参した(釣り用の)キャンピングチェアーに腰かけて友人たちと語らいながらそのときを待つ。

結論から言えば、(来年以降もそうである保証はないが)〇九三〇時に現地到着でも一〇人分くらいのスペースなら十分に確保可能だ。


何より自由席スペースは一見、草原のようだが、実際には泥のうえに草が生えている半分乾いた水田のようなものだ。雨に降られると沼の浅瀬と変わらない。

「待機場所」は砂利敷きで、地盤もしっかりしている。打ち上げ地点からの距離は大して変わらないんだから、たかだか二、三〇米程度前に出るために、わざわざ早起きをして何時間も「待機」してまで足元の悪い自由席ゾーンの場所取りに目の色を変えなくても、ゆっくり出かけて行って人がいなくなった「待機場所」に観覧スペースを確保すればいい、というのが、今回初めてここを訪れた私が得た確かな教訓だ。


そんなわけで、前日から朝まで降り続いていた雨のせいでぬかるむ「自由席」ゾーンでサンダル履きの足元を泥だらけにしながら、私もレジャーシートをペグで地面に固定する作業に取り組んでチームに貢献する。

作業が終わったところで、あとは残りのメンバーと合流するためにコンビニエンスストアの駐車場に戻るだけかと思っていたら、トミー曰く、(私は会ったことのない)インド人カップルが合流することになっているので、そいつらの到着をここで待たなければならない、と言う。

二〇分ほどで到着するという能天気なメッセージがトミーのiPhoneに届いた後にインド人たちはものの見事に道を間違えたとかで、結局、私たちは特に用もない姫神橋の袂で一時間あまりも時間をつぶす羽目に。


その間に、たまたま近くで売られていたババヘラアイスを堪能。





あまりの美味さ(と蒸し暑さ)に、私が二本目のババヘラアイスを注文するかどうか真剣に悩み始めた頃に、問題のインド人カップルが謝罪の意識を一ミリも感じさせないヘラヘラした顔で登場。

然るべきメンバーが揃ったところで私たちはコンビニエンスストアの駐車場へと舞い戻り、それぞれ車に分乗。温泉施設に立ち寄って、ひと汗流しがてら、そこで昼食も済ませてから角館の旅館にチェックイン。





近所のスーパーで必要な食糧などを調達し終えたら、今度は「田沢湖線」で現地へと向かう。帰り道の渋滞を回避するために車は使わない、というのが「経験者」トミーの下した判断だ。


角館側から大曲に向かう列車はさほど混雑していない。ほぼ全員が席に座って列車に揺られながら、車窓から見える田舎の景色にいちいち歓声をあげているうちに大曲駅に到着。

駅から現地までの道のりも、歩くのがいやになるほどの混雑ではなかった。





会場付近には、いたるところに新興宗教の勧誘部隊。





開演時刻間近の一八四〇時に現地到着。さすがにその頃には「自由席」も人々が思い思いに確保した観覧スペースのおかげで「足の踏み場もない」状態だ。

私たちはたまたま立て看板の近くにスペースを確保してあったので、そいつを目印に場所を探り当てることが出来たが、もしあのとき何も目印がない場所にスペースを確保していたら、私たちがそいつを見つける頃には既に全ての花火が打ち上げられてしまっていただろう。


さて、肝心の花火だが、さすがに「全国競技大会」と銘打つだけあって、見ごたえのあるものばかりだ。





ブラボー!





クール!





うへー。





ひゃー。





ただ土地柄だろうか、八月だというのに会場は日が暮れると上着を三枚着込んでも肌寒い。正直なところ、現地に辿り着くまでの労力とか諸々の条件を考えると、(去年見た)土浦の大会で十分だ、というのが私の抱いた率直な感想だった。


何か質問は? OK。諸君の健闘を祈る。

以上だ。




June 29, 2016


やぁ、諸君。私がプッシー大尉だ。

今年で三年(三代)目となる昆虫飼育。





先週から姿を現し始めて、一〇匹は羽化したのを確認したんだが、なぜかどいつもこいつもオスばかり。





メスはあまり地上には出て来ないもんだが、それにしてもバランスが悪過ぎやしないかい?


ところで驚いたことに、週末に出かけた千葉の某フィールドでゲーム仲間が見つけたノコギリクワガタ。





フィールド内のシイの木の幹にとまって食事中の彼を見つけた私の仲間は実に連れて帰りたそうにしているのだが、たぶん同じく食事に参加したいのであろう活きのいいスズメバチが一〇匹ほど獲物の周りを飛び交っていて、ビビって手が出せない。

私は彼が完全に獲物の捕獲を諦めたのを確認してから、一直線にスズメバチが飛び交うそのシイの木の元へと向かい、指で獲物をつまんで幹からひっぺがした。

スズメバチは巣を守るためには攻撃的にもなるだろうが、少しばかり食事の邪魔をしてやったところで怒ったりはしないものだ。


あとはどこかで「彼女」を手に入れて来てやれれば言うことなしだ。


何か質問は? OK。諸君の健闘を祈る。

以上だ。




October 3, 2015


やぁ、諸君。私がプッシー大尉だ。

トミーに誘われて土浦の花火大会へ。


トミーの友人男女三名が一〇〇〇時から有料の桟敷席のすぐ近くのスペースを占領して、私たちの分も含めて一四、五名分の観覧場所を確保してくれているらしい。なんて素敵な友人に恵まれてるんだ、トミー!


トミーは会場周辺の混雑をうまくやり過ごす方法も検討済みで、四マイルほど離れた公園の駐車場にアウディをとめて、そこから自転車で現地に向かうと言う。アウディの荷物スペースに積めるような自転車なんて持ち合わせてない私のために、トミーは別の友人から折り畳み式のやつを一台借りて来た。


(ほぼトミーによって)組立完了。





結構、年代物のようだが決して具合は悪くない。ただトミーは自前の最新式に乗っているので、私はどうしてもひぃひぃ言いながら涼しげに快走するトミーの背中を必死になって追いかけることになる。

そして先導するトミーのルート選択のセンスは最悪で(と言うよりも弱者への配慮が足りないので)、わざわざ急な登り坂や段差の激しい道を先導していった挙句に道を間違えて軽く二マイル弱は遠回りさせられたのにはここだけの話、ムカついた。


現地に近づくにつれて車は渋滞し、おまけに歩道からあぶれた人の群れが車道にはみ出して歩くようになるので、小回りのきく自転車であっても、車道の左側を一列で、なんてまともなコース取りではちっとも前に進めなくなる。

コンプライアンスに厳しいトミーには申し訳なく思いながら、それとなく先頭に躍り出た私は、そういった場合に「たぶん」常識的に許される範囲でもっとも現地に早く着けるルートをその場で判断し、仕事熱心な警察官がその辺にいないことを祈りつつ無言で巧みにハンドルを操り自転車を走らせた。


桜川にかかる土浦橋を渡って左に折れたあたりで自転車から降りて、堤防上の屋台が並ぶ小道を有志の面々が占拠した観覧スペースへと歩いて向かう(結果論から言えば、学園大橋側からアクセスした方が全然近かった)。

有料の桟敷席が設置される河川敷から続く堤防の斜面は既に「ただ見」の客でぎっしり埋まっていて、屋台前の道もどうしようもなく混雑していて遅々として進まない。適当なところで混雑から無理矢理抜け出して堤防の外側に自転車を置いてから再度クソのような堤防上の道へと復帰し、たまたま通りがかった屋台で六〇〇円のお好み焼きを入手して、さらに人の流れに合わせてちんたら歩いているうちに、ようやくトミーは素敵な友人たちを堤防の斜面に発見した。


既に集合していたトミーの友人たちの中には初めてみる顔もいたし、もう何度も会ったことのある気心の知れた連中もいた。ひとまず私は、観覧席を朝から確保してくれた偉大なる功労者三名に感謝の気持ちを伝えながら、個人的に持参した「チオビタ」を差し入れる。

斜面は結構な角度で、適切な姿勢を維持しないとずるずる下へと滑ってしまう。だが仰向けに寝転ぶ形で一度姿勢が安定してしまえば、間近で打ち上げられる豪快な花火を、その度にいちいち見上げたりすることなく真正面に見ながら堪能できるって寸法だ。


私(とトミー)がついさっき屋台で入手したばかりの大して美味くもないお好み焼に文句を言いながら、そいつを掻き込んでるうちに大会はスタートした。


まさに私たちの目の前で豪快に炸裂する迫力の大玉(一〇号玉)。





少し離れた北側(右手)のポイントからも打ち上げられる。





圧巻だったのは中盤に展開された「ワイドスターマイン」。惜しみなく何十発も連続して打ち上げられる大物たちが夜空を彩る。





うへー。





ひゃー。





いや、もうマジですげー。





あまりに「ワイドスターマイン」が素晴らしすぎて、後半戦はいまいち盛り上がらなかったような気がしないでもない。





帰りは道に迷うこともなく、ピクリとも動かない渋滞する車の間をすり抜けてスイスイとアウディの元に帰還。同じころ、駅でもとんでもない混雑が発生していたらしい。(多少の道迷いには目を瞑るとして)トミーのプランは実に適確で素晴らしいものだった。


何か質問は? OK。諸君の健闘を祈る。

以上だ。




August 19, 2015


やぁ、諸君。私がプッシー大尉だ。

もらいもののチケットで野球観戦。





全く予想してなかったことだが、指定された席はホームベースのほぼ真後ろで球場全体がほどよく見渡せる高さの、私に言わせればこのうえない「特等席」だった!





野球観戦にはもちろんシュタイナーは欠かせない。こいつさえあれば、ピッチャーの表情ばかりか外野の観客席に座ってるギャルのパンティーの色までお見通しだ。


私の嫌いな方のチームの先発は内海投手。二回にマートン選手と新井選手に連続ホームランを浴びたうえに下位打線に連打を浴びていきなり三失点。

嫌いなチームが負けるのは見ていて気持ちいいもんだが、あんまりワンサイドゲームになってもつまらねぇなぁ、などと気楽に弁当を食っていたら、結末はとんでもないものだった。





私が嫌いでない方のチームの先発は能見投手。四回まで私の嫌いなチームの打線をノーヒットに抑えていたのに五回に突然サンドバッグ状態に。そしてKOされた能見投手の次に出て来た「打撃投手のような」二人のリリーフピッチャー(※)が試合を完全にぶち壊してくれた。

※歳内投手と山本翔也投手。どちらも全然知らないピッチャーだ。


もちろん私は種目を問わずプロの世界で戦うアスリートたちに求められる努力の質も量もよく理解しているつもりだ。だからプロの世界に生きるアスリートたちには有名、無名を問わず心から尊敬の念を抱いている。その「打撃投手のような」二人のピッチャーに対しても同様だ。

ただ願わくば、その二人には、よりによって私が観に行った試合には出て来て欲しくなかった、ということだけは指摘しておこう。


何か質問は? OK。諸君の健闘を祈る。

以上だ。




July 17, 2015


やぁ、諸君。私がプッシー大尉だ。

カブトムシどもの世話はなかなか骨が折れる。食べカスだかやつらの糞尿だか知らないが毎日のようにベチャベチャに汚れるエサ台をきれいに洗ってドライヤーで乾かし、新鮮なエサを乗せてから小屋に入れてやる。そこまでして清潔な環境を整えてやってもどこからともなく小バエがやって来て住み着くばかりか、所かまわず卵まで産みつけやがるので、どんどんやつらが湧いて来る。


卵やウジは発見次第、土ごと取り除いて廃棄。目に着いた成虫は一匹残らず恨みを込めて指で潰す。乾燥した環境なら小バエも住み着きにくいんだろうが、そうするとカブトムシどもも暑いようで土に潜りたがらなくなって、一丁前に飼育ケースの蓋になど逆さまにしがみついて彼らなりの「抗議」をする。私は仕方なく、せっかく小バエの寄り付かなくなった小屋に霧吹きで湿り気を与えてやる。

そして次の日に掃除をしようと飼育ケースの蓋を開けてみると、またぞろ小バエどもが何匹もプーンと飛び立つってわけだ。


もちろんカブトムシたちは、そこまで彼らにご奉仕している私を退屈させないために、たまに私の目の前でエキサイティングなファイトを繰り広げてくれる。闘鶏や闘犬は動物虐待だ、という意見があるのは私も知っている。だから何だって言うんだ?





最後の決まり手が素晴らしい。実に見事だ。いかにも芸術的で、その華麗さはロドリゲスのシュートやイチローのバックホーム返球にも値する。


何か質問は? OK。諸君の健闘を祈る。

以上だ。




July 12, 2015


やぁ、諸君。私がプッシー大尉だ。

久しぶりに雨がやんだので去年パパとママを捕獲した公園の雑木林に彼らのベイビーを放虫しに出かけた。ひとまず二軍選手扱いのオス七匹を虫かごに収容して現地へと向かう。到着したのは二二〇〇時。


放虫に関するさまざまな意見があるのは私もよく知っている。外国産の昆虫を国内に放虫するようなマネは、かつて「遊びのために」凶暴な外来魚を湖沼に放流したバカどもがやったのと同じレベルの自然に対する「重度な」冒涜だ。

ところで私の管理下にあるカブトムシたちは、母親が一〇〇パーセント東京産、父親は一部熊本産の遺伝子を受け継いでいることになるから、今回の放虫によって「若干の」熊本系の遺伝子情報が都内の公園に放出されることになる可能性がある。だから何なのだ?

そのことに文句があるやつは、例えば東京出身の女と熊本出身の男が結婚して出来た子供にも「やぁ、調子はどう?ところで君は混血児なんだぜ」とでも言い放つつもりなのか?全くバカげている。


公園には虫取り網を手にした親子が何組かいた。たぶんカブトムシかクワガタムシを探しに来たんだろうが、そのへんの木を手当たり次第に探しているようだ。少しでもお家で勉強して来た「採集家」なら、まずはお目当てのやつらが最も集まりそうなクヌギの木を探すことから着手するだろう。さすがにやつらは桜の木の幹にはいないと思うんだが、ひょっとしておたくらはテントウムシでも見つけに来たのかい?


クヌギの木がまとまって生えている一帯に到着した私は、早速虫かごを開いて彼らがいつでも大自然へと帰れるようにしてから周囲のクヌギの木の探索を開始した。つまり、その・・・。やたらとデカいカブトムシやカッコいいクワガタムシを発見したら、空っぽになった虫かごに放り込んで拉致しよう、というわけだ・・・。


去年オスを捕獲したポイントからはもう樹液が出てなかったので、そこには何もいなかった。代わりに別のポイントでオスのカブトムシを一匹発見したが、サイズは中堅クラスだったのでそのままにしておいた。

そしてあるクヌギの木の幹でオスのコクワガタを発見した私は散々迷ったあげくそいつを自宅に連れ帰ることにした。さて、虫かごのもとに戻るとするか。全員とは言わないまでも、まぁ大半のやつらはとっくに大喜びで大自然へと飛び立って行ってしまったことだろう。


虫かごのもとに戻った私は愕然とした。ただの一匹すら減ってないじゃないか!彼らにとって自然に帰ることはそれほど喜ばしいことではないのだろうか。


虫かごにしがみついてる彼らをその意に反して無理に引きはがしてまで放虫する、というのは何か違うような気がする。結局、私は彼ら全員を引き取ることにした。

おまけにコクワガタに加えて帰り道で街灯の下に落ちているのを見つけてしまったまずまずのサイズのメス二匹まで私は自宅で面倒をみる羽目になった。いったい私は何をしにあの公園に行ったんだ?


何か質問は? OK。諸君の健闘を祈る。

以上だ。




July 9, 2015


やぁ、諸君。私がプッシー大尉だ。

夜中に用を足そうと寝ぼけ眼で便器の蓋を開けたらオスのカブトムシが腹をこちらに見せてチャプチャプ暴れながら水たまりに浮いていたので、私は一気に目が覚めて思わず怒鳴り声をあげた。「何だお前は!?」


はっきり覚えてないが、後から思えば私がまさに放尿しようと右手でペニスをつまむ直前に私のすぐ横を一陣の風が吹き抜けたような気もする。つまりそいつは私に発見されるまで何時間もそこで溺れていたわけではなくて、たぶん私とほぼ同じタイミングで便所に侵入して来て、それから間もなく悲劇に見舞われたんだろう。

とにかく私の尿道を勢いよく小便がほとばしる前に彼を発見できたことは幸運なことだった。私にとっても、もちろん彼にとっても。私は「小便小僧(あやうく私の聖水まみれになるところだった彼にぴったりの名前だろう?)」を素手でつまみあげて、既にある四つの飼育ケースのうちのひとつに放り込んでから用を済ませ、忘れずにいつもより丁寧に手を洗ってから眠りについた。


いま私の自宅では四つの飼育ケースに二〇匹前後のカブトムシが暮らしている。(小便小僧以外は)すべて卵から育てた連中だ。と言っても、ほとんど世話をすることなく直射日光がなるだけ当たらない部屋の隅に放っておいただけだが。

去年それぞれのママが卵を産み付けた飼育ケースは二つあって、そのうちのひとつは羽化に成功したやつらのなかでも特に身体が大きく美しい色艶をした一匹のオス専用にあてがわれていて、私はそれを「王様ハウス」と呼んでいる。





さらに「王様ハウス」には、これまた体格に恵まれた「お妃様」として迎えられるにふさわしいメスを同居させているのだが、たまにややみすぼらしい「平民」レベルのメスが「王様ハウス」をうろついている事がある。私によって計画的な部屋割りが為された後でひょっこり地上に姿を現した遅生まれのメスたちだ。

まぁたまには「お妃様」にも休息が必要だろうし、王様にも気分転換が必要な夜だってあるだろう、という理由で、私は彼女たちをハウスから追い出さないことにした。


もう一方のケースには下々の身分のメスが少なくとも五匹は暮らしているはずだが、彼女たちはあまり地上に姿を現さないので正確な頭数が分からない。

さらにその小屋には二、三日周期の入れ替わりで二匹前後のオスが投入される。たまたまメスが地上に姿を現すタイミングと重なることが出来たオスには夜のお楽しみが待ってるって寸法だ。


このケースは私によって文字通り「繁殖小屋」と命名されている。





残る二つは、先月あわててアマゾンで注文した新しい飼育ケースで、どちらもオス専用の「待機小屋」になっている。


メインの「待機小屋」の定員は五匹だ。





理屈上、特にオスの多頭飼いはよくないとされていて、実際のところエサ場はちゃんと五ヶ所設けているにも関わらず毎晩のようにどこかで小競り合いが起きるのだが、 そんなトラブルは自然環境においては日常的に起きている些細なものだろう。いちいち気にする必要もないというのが私の飼育ポリシーだ。


もう一つの「待機小屋」の定員は二匹。





こちらは簡単に言ってしまえば「いじめられっ子」用の飼育ケースだ。つまりケンカが弱いか、あるいは気が弱いせいで、いつもエサにありつけずにケースの隅っこでじっとしている姿を見かねて私が用意したシェルターのようなものだ。まったく文部省なんかより私の方がよっぽど「弱者への気配り」に長けている。

もっとも彼らだって「繁殖小屋」に入れてやると途端に凶暴化して、メスを見つける度に飛びかかる。何だか人間の性犯罪者と似てやしないか?


ちなみに寝ぼけたまま私が「小便小僧」を放り込んだのはこの部屋だった。彼はたちまち「いじめっ子」の本性を現してエサ皿のひとつを独占した。


ところで分からないのは、「小便小僧」はいったいどこからやって来たのかってことだ。飼育ケースの蓋なんて簡単に持ち上げてしまうカブトムシのポテンシャルを熟知している私によって管理される四部屋の戸締りは極めて堅牢なので、そこから脱出したというのはちょっと考えられない(かと言って数を数えても脱走犯でないことを証明することはできない。地中から新しく出て来たオスかもしれないからだ)。

ということは、主に「繁殖小屋」から漂うメスの匂いを嗅ぎつけた野生のオスがどこか遠く離れた林か何かから私の自宅までわざわざ夜這いにやって来たということになる。カブトムシの嗅覚はかなり優れているらしいから全くありえない話ではないが、もし本当にそうであるなら大した執念だ。私もぜひ見習わなければ。


何か質問は? OK。諸君の健闘を祈る。

以上だ。




June 29, 2015


やぁ、諸君。私がプッシー大尉だ。

去年、熊本近所の公園の雑木林で捕獲したカブトムシのベイビーたちがぞろぞろと土から出てきて大変なことになっている。


春先に三〇匹ほどの幼虫がすくすく育っているのは確認してあったが、既にその半分は羽化に成功してしまったようだ。一匹だけ羽化不全のメスが仰向けにひっくり返って弱々しく手足をばたつかせていたのを発見してすぐに保護したが、残念ながら救ってやることはできなかった。

発展した医療技術と行き届いた福祉制度の恩恵にあやかれるどこかの国の先天性の障害を持つ人間様と違ってカブトムシの生きる世界は厳しい。


窮屈な飼育ケースで集団生活を送るベイビーたち。





写真に写っているのはベイビーたちの中でも小型のオスばかりだ。パパに似てしまったのか何なのか、彼らは全員好戦的で、自分たちより大きなオスにも進んでケンカを売る(実際、熊本で虫カゴに「ひっついて来た」チビオスは喧嘩っぱやかった)。

結果的に、彼らが食事をしている間、比較的大型のオスたちは全員、飼育ケースの蓋に上下さかさまになってしがみついてるしかないようだ。


メスは少なくとも六匹は羽化に成功しているのを確認したが、みんな夜は土に潜ってしまって出てこない。始めの二、三日は姿を見せていたが、(主に小型の)オスに見つかると寄ってたかって交尾のために襲いかかられるので嫌気がさしたんだろう。

女性の人権に小うるさい弁護士軍団がその光景を見たら何と言うだろうか。


実際、カブトムシの「女をめぐる争い」はなかなか熾烈だ。今夜のお相手のメスとしっぽりヤってる(小型の)オスを見つけた別の(小型の)オスが行為中のオスを押しのけてとって代わろうとするが簡単にはメスを離さないと見るや、メスの体の前に回り込んでメスを羽交い絞めにしたあげく生殖管をメスの顔面に突き立てている姿を見た私は、これまでの人生を静かに振り返り、少し反省した。


それにしても初めてチャレンジしたカブトムシの繁殖は実に容易だった。一〇月にパパもママも死んでしまってからは、一一月と四月に一度ずつ大量のクソを取り除いてやったのと、ときどき確認して土が乾いているようなら霧吹きで土を湿らせておいただけであとは全くほったらかしにしておいたらこのざまだ。

ワンペアーいくらで売ってるペットショップのやつらは一体どれだけ儲けてやがるんだ?


恐らくこれからも新しいメスが地上に姿を現すたびに開催されるであろう乱交パーティーがある程度収束した段階で、彼らには自然に帰ってもらうことにする。彼らにとってそれが幸せなことなのかどうかは正直なところ私にも分からない。当然、彼らのうちの大部分は外敵に襲われるかエサにありつけないかで飼育環境下にあるよりもはるかに短命に終わってしまうだろう。彼らにしばらくパーティーの会場(に加えて食事まで!)を提供するのは、ならばせめて彼らが子孫を残せる確率だけは上げておいてやりたい、という私なりのせめてものはなむけだ。


ちなみに熊本で拾ったヒラタクワガタと思しきオスのクワガタは無事に越冬した。





何か質問は? OK。諸君の健闘を祈る。

以上だ。




August 13, 2014


やぁ、諸君。私がプッシー大尉だ。

熊本で捕獲して持ち帰る事にしたカブトムシのうち、唯一のメスが帰京を待たずに死んでしまったので、私は東京に戻るや否や、近所のペットショップでメスを一匹(たったの)三〇〇円で買って来たのだが、観察してるとモソモソ土の上を歩き回るか寝ているだけで、夜はケースの中をブンブン飛び回り、昼間はちゃんと土に潜って眠る野生の連中と違ってどうにも生命力を感じない。

もちろんそのメスに悪気があるわけでないのはよく分かっているのだが、そもそもオス二匹に対してメスが一匹しかいない、というのもバランスが悪い(いろいろ調べてみると、オス一匹にメス二〜三匹というのがいいらしい)ようなので、私は都内のどこかで野生のメスを捕まえてみようと思い立った。


インターネットで調べてみると、もう一〇年以上暮らしていながら全く知らなかったのだが、どうも近所にある広大な敷地の公園内の雑木林で捕獲例があるようだ。何だ、話は早いじゃないか。私はインターネットで「クヌギの木」の見分け方だけしっかり覚え、夜になるのを見計らって現地へ。


カブトムシには灯りに集まる習性があるため、公園の敷地内に入って雑木林に向かう途中も外灯の下の地面には気を付けながら雑木林を目指す。たしか敷地内に入ってからわずか二本目の外灯の下で、早速ひっくり返ってバタバタしているメスを発見。そんなに簡単に見つかるものなのか!?


目につく外灯はしらみつぶしにチェックして行ったら、雑木林に辿り着くまでには四匹のメスを発見した。野生の個体はやはり腕力が屈強で、捕まえてからの抵抗力がペットショップのケースの中で育った個体とは全く違う。ほかと比べて力の弱い二匹はリリースし、活きのいいメス二匹を手に入れた状態で雑木林へ。


クヌギの木の幹を重点的に探していくが、熊本で探し回ったときと違って樹液が滲み出ている幹が一本もない。当然そこにいるのはゴキブリや小型のゲジゲジのような全く用のない連中ばかりでカブトムシはどこにも見当たらない。熊本ではあんなにたくさんいいポイントがあったのに、と少々失望するが、考えてみれば熊本では予め「名人」が昼間のうちに見つけておいた樹液の出ている木だけを見回ってたんだから当たり前だ。

地面に灯りを照らしてみると、カラスか何かに食われたあとのような死骸は転がっているので、少なくともそこに奴らが出没する事は間違いなさそうだ。そしてたぶん一時間ほどかけて目につくクヌギは一通り探し終え、もう帰ろうかと思ったとき、ついに私は奴が一匹クヌギの幹にとまってるのを発見した。今日、初めて見た「野郎」のカブトムシだ。





熊本でもそうだったが、奴らは生命の危機に瀕しても決して「飛んで」逃げようとはしない。そいつを知ってる私は慌てる事なくリュックからカメラを取り出し、奴の写真を何枚か撮ってからゆっくりと奴を捕獲した。奴のいた幹を確認すると、たしかにそこから樹液が滲み出ていた。


私は成果に十分満足して家に帰る事にしたが、その帰り道でも一匹、活きのいいメスを見つけてしまった。さらに、それを拾ったのはいいが処分に困ったのだと思われる犬の散歩にやって来た夫婦の旦那と、ジョギングに来ていた若者が、私に「貰ってくれ」と言ってメスを一匹ずつ差し出したので、最終的に私は一匹のオスと五匹のメスを我が家に持ち帰る羽目になった。





私は早速、カブトムシ用の飼育セットをアマゾンで追加注文しなければならなかった。


何か質問は? OK。諸君の健闘を祈る。

以上だ。




May 18, 2014


やぁ、諸君。私がプッシー大尉だ。

連休前に私は一枚のクレジットカードを解約したが、そのカード会社から利用明細の更新を知らせるメールが届いた(こいつは本物)。たぶん先月分の請求だろうが、私は一応カード会社のサイトで明細の内容を確認する事にした。

その作業のためにはログインIDとパスワードが必要だったが、あいにくそんなものはとっくに忘れてしまっている。登録してあるメールアドレスとその他いくつかの「正しい」情報を打ち込めばIDとパスワードは再発行されるというので試したみたが全滅だった。私は罵り声をあげながらそのサイトの画面を閉じた。


数時間後に下のような一通のメールが、私の使っているメールソフトのスパムフィルタをすり抜けて受信箱に届けられた。





あいにく私は以前このカード会社のカードも使っていたことがあり、「Vpass」なるものの名前にも見覚えがあった。なぜかそれを先日解約したカード会社のそれと混同してしまった私は、明細を確認するためのIDとパスワード欲しさに、そのリンクを無意識のうちにクリックしてしまった。そのリンク先でもう一度めげずにチャレンジすれば、何かよい事が起こるかもしれないなんて甘い事を考えたのだ。

たぶん私のパソコンに常駐させてあるセキュリティーソフトが素晴らしい仕事をしたからだろう、リンクをクリックしてもなかなかサイトに接続されない。そしてその一瞬の不自然な挙動を見ていて、私はようやく私の受信箱に何者かによって届けられたそのメールの文面がこのうえない胡散臭さを発散している事に気付き、パソコンそのものを強制終了しなければならなかった。


このような大手の金融機関の名を騙ったフィッシングメールにひっかかる気の毒な人々が跡を絶たないらしい。いつ頃から流行り出したのかよく覚えてないが、私は今までこの手のメールを一目見た瞬間に、それが実に幼稚で浅はかなC級犯罪者から送られて来たメールである事を見抜かなかった事などただの一度もなかったので、この手の詐欺にひっかかってしまうのはよっぽど思慮の足りない、本当に救いようのない「ち・え・お・く・れ」の人々なのだと思っていた。

率直に言って、その辺の思いは今も大して変わってないが、そのうちほんの数パーセントに当たる人々は、カード会社にびた一文とて不当な請求をさせない事に熱心だった私のように、ひょっとするといくつかのよくない条件が「たまたま」重なってしまって、そのような子供だましにひっかかってしまったのかもしれない、と考え直す事にした(それでも暗証番号を抜かれる段階で気付きそうなものだが)。


何か質問は? OK。諸君の健闘を祈る。

以上だ。




January 6, 2014


やぁ、諸君。私がプッシー大尉だ。

初詣に芝の増上寺へ。筋金入りの無神論者である私は参拝の儀式は適当に済ませて一目散におみくじ売り場へ。

畏れ多くも葵の御紋入りのおみくじ。





当たり。





今年こそは街で見かけた壇蜜似の OL か看護婦さんが私の目の前でハンカチを落として行くに違いない。


何か質問は? OK。諸君の健闘を祈る。

以上だ。




August 3, 2013


やぁ、諸君。私がプッシー大尉だ。

今日はさいたまアリーナで恐竜ショーの鑑賞だ。「ウォーキング・ウィズ・ダイナソー(Walking with Dinosaurs)」と銘打たれたそのショーでは「実物大の」恐竜の模型たちがステージ中を所狭しと暴れまわるという触れ込みだ。

開演間近の客席はほぼ満席。





だちょうサイズの恐竜たち(の「模型」)はスーツアクターによって実にリアルな動きをする。もっと巨大なやつら(の「模型」)は、地面の模様をした床に擬装されたソーラーカーのような車によって滑るように動く。

私のお気に入りの「アロサウルス」は車で動くタイプだ。





ブラキオサウルスはとにかくデカ過ぎて、あの凶暴なアロサウルスも全く歯が立たない。

手前に立ち尽くしているのは案内役のハクスリー博士(アンドリュー・ルイス)。





ハクスリー博士は研究のためなら恐竜のクソにも喜んで手を突っ込む。

後半の部の冒頭、スポットライトを浴びて観衆の視線を一身に浴びながら、気合いを入れてクソの中に手を突っ込むハクスリー博士。





舞台の終盤にいよいよ真打「ティラノサウルス(Tレックス)」が登場する。

よろい竜「アンキロサウルス」に猛然と襲いかかるティラノサウルス。





ティラノサウルスが客席に睨みを効かせると一斉に撮影が始まり、カメラの撮影ランプがそこら中で点灯する。

尚、「恐竜が驚いて暴れ出してしまうので」フラッシュ撮影は固く禁止されている。





登場する恐竜たち(の「模型」)はオーストラリアの技術者集団によって製作されたらしい。

客席からただ鑑賞するだけでもいいのだが、双眼鏡を持ち込んで一体一体の恐竜(の「模型」)をよく観察してやると、その造りから動きに至るまでの再現性の精巧さがよく分かるだろう。


何か質問は? OK。諸君の健闘を祈る。

以上だ。




February 23, 2013


やぁ、諸君。私がプッシー大尉だ。

ある若者の結婚式の二次会を仕切らせてもらった。メインイベントは新郎新婦にまつわるクイズ大会だ。一六組のチームに分かれただいたい七〇人位のゲストに賞品をかけて戦ってもらう。

敗者への「お仕置き」の執行は私に課せられた重要なミッションだ。若手の二人にも手伝ってもらったが、特に「手加減」という言葉が嫌いな私の「デコピン」は好評だった。


お仕置き/デコピン



プラスチック製のおもちゃのバットを使った「けつバット」はものすごい音がするが、たぶんそんなに痛くはないだろう。


お仕置き/けつバット



何か質問は? OK。諸君の健闘を祈る。

以上だ。





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