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November 1, 2015


やぁ、諸君。私がプッシー大尉だ。

例によって「メバルマン」と下田の犬走島堤防へ。


一五三〇時に現地に到着すると、いつもと違って駐車場は一台分しか空きがなく、堤防は釣り人で賑わっている。

片手間で泳がせ釣りでもやろうか、と、イカがよく釣れるとか言う島寄りのポジションを押さえたかったんだが、そこには既にほかの釣り人がいる。私たちは中央の曲がり角から少し島側に寄った、いつだったか私が尺メジナを釣り上げたあたりに釣り座を構えることにした。


一六〇〇時、試合開始。





沼津で余った粗挽きサナギとオキアミがブレンドされた撒き餌を足元に撒くと、あっと言う間に小メジナが殺到し始めた。相変わらず魚影の濃い釣り場だ。


針に刺したオキアミはあっと言うまにタダ盗りされるので、いつものように秘密兵器を投入。





初めて実戦投入した福浦堤防では、そこそこ効果があったと思うんだが、今日は何をどれだけ丁寧に針に刺してもタダ盗りされる展開が続く。


思い切ってタナを六.〇米ほどまで落として釣り始めた頃に、私の点灯前のハピソンがズボリと海面下に消し込んだ。さぁ、お客さんだ。

一.五号のリーガルが限界までしなる。うへー、こいつはなかなかの大物に違いない。深みに潜り込んで逃走を図ろうとするスタイルからして獲物はメジナだろうか?根に張り付かせまいとリーガルを煽ってリールをゴリ巻きしてやると、今度は足元の方に向かって突っ込んでくる。あれ?メジナじゃないな。少しイヤな予感がする・・・。


私のリーガルのしなりっぷりに俄然興味を示した、隣で釣ってた地元のベテランと思しきおじさんが「いったい何だ?」なんて呟きながら私の獲物が海面に姿を現すのを心待ちにしている。おいおい、勘弁してくれよ。こいつはどうにも最後に赤っ恥をかかされるパターンじゃないか!

はたして、案の定、ついに三.〇号の道糸と二.五号ハリスの組み合わせからなる私の太仕掛けの前に為すすべもなく海面に浮きあがって来たのは、(釣った本人以外の)そいつを目にした釣り人の誰もが思わず笑顔を浮かべずにはいられない釣り場のアイドル「アイゴ」。





三七センチメートル!本当に無駄にデカいやつだな。


タモを手伝いましょうか?とどこからともなく駆けつけてくれた心優しい釣り人氏にお礼を言いつつ丁重に申し出をお断りし、三浦フィッシングセンターで思いつきで購入した安物のアミを手にそいつを自力で掬い上げたんだが、針が安物の網目にひっかかってしまって何をどうやっても外れない。

ヘタクソな釣り人がリリースにもたついてしまうことは、その獲物にとって死を意味する。そんなときは相手がアイゴと言えども申し訳ない気持ちでいっぱいになるものだ。すぐに忘れちまうけどな。


メバルマンが極小ネンブツダイを釣り上げて投棄した頃に本日二尾目のお客さん(投棄)。





それから間もなく、またしても私の点灯前のハピソンがズボンと海面下に沈み込んでリーガルがしなった。例によって方向性の一貫しないうろたえぶりで逃走を図るそいつを浮かせるために、ため息をつきながらリールを巻く。

見覚えのあるマダラ模様を認識した私が苦笑しながら、今度は私の獲物に興味を示さないでくれよ、と祈る気持ちで隣のベテラン氏の方を振り返ると、しっかりこちらの様子を見ていてくれたベテラン氏は私が助けを求めているとでも思ったのか、「タモを手伝おうか?」と私に声をかけてくれた。

大変ありがたい親切な申し出に感謝の言葉を告げつつ謹んで辞退し、再度、三浦フィッシングセンターで思いつきで購入した安物のアミでそいつを取り込む。


さっきのより小物(投棄)。





ところでこの釣り場には基本的にタモ入れはみんなで協力しながら、という不文律でもあるのか、みんな親切な釣り人ばかりだ。もっとも、そこで彼らの厚意に甘えてしまっては、いざ自分ひとりでタモ入れまで完了しなければならないという状況下で己の経験不足を恨みながら泣きを見ることになる。

私はせっかくの親切な申し出を断られたことで彼らが気分を害しなかったことを心の底から祈るほかなかった。


日が暮れる頃には風が出てきて身体がどんどん冷えて行くうえに海面が波立ち始めてウキでアタリが全くとれなくなった。その頃には殆どの釣り人が帰り支度を始めて、ひとり、またひとりといなくなっていく。

満潮になる一九〇〇時前後を境に、私もメバルマンも付けエサがちっとも盗られなくなってしまったのを認識して、次に来たときはどこで釣ろうか、と、ひと通り堤防先端まで偵察し終えてから、翌朝使う分の撒き餌のブレンド作業を終えて帰り支度を始めた。


竿の仕舞い方は人それぞれだろうが、私は竿を海側に向けて仕掛けを海中に垂らしながら手前側からひと継ぎずつ元竿に仕舞っていく。あとは穂先を仕舞って仕掛けをリールで巻き上げれば収納完了、となったとき、まさに手元にあった穂先が突然、海面方向にギュインと曲がったので私は思わず罵り声をあげた。「クソッタレ!一体なんだ!?」

仕掛の先に視線を転じた私は思わず目を疑ったのだが、海面近くでそこそこいいサイズの根魚っぽいのがときに腹を見せながらもんどり打って暴れている。よく分からないが、食い意地が張り過ぎてるのか何なのか、エサも何もついてない私の素針をつまみ食いしようとしたおバカさんがいるようだ。まぁ事情はどうあれ、とにかく釣り上げなければ!


ところで、そんなシチュエイションで獲物を釣り上げた経験のある賢明な釣り人ならお分かりだろうが、そういうときにリールで仕掛けを巻き取ろうとしてはいけない。竿の長さが一.〇米かそこらしかない状態でそいつをやってしまうと、すぐにウキがトップガイドに到達して、そのまま巻き続けると間違いなく竿の先端が折れてしまう。そしてたぶん誰もがその状況下では海面の獲物の方に気を取られてるから、ウキの位置なんて把握できているわけがない。

まぁ私も今回の一件にかかる高い授業料(竿の修理代)については私の釣り人ライフにおける必要経費だと割り切って、次からは始めからちゃんと糸を手で手繰り寄せることにしよう。


そんなわけで道糸を手づかみにして引っ張り上げた私によって、ついに陸揚げされたのは、今までに数々のメバルを釣り上げて来た私の相棒「メバルマン」も真っ青の、驚きの極上メバル(二六センチメートル)。





こいつは何とも言えない複雑な気分だ。これだけの素晴らしい獲物なら是非とも私の「腕」で堂々と釣り上げたかったんだが・・・。まぁ、昔から「運も実力のうち」とか何とか言うけどな。


ジョナサンで食事をしてから二二三〇時に駐車場に舞い戻ると軽トラックが一台とまってるだけで堤防にはひとりの釣り人もいない。どうやらこの堤防は夜釣りの成果があまり期待できないようだ。


〇四三〇時に起床すれば〇六〇〇時の日の出には十分に間に合うかと思って仮眠を開始したが、〇四〇〇時にふと目を覚ますと既に駐車場は満車。大急ぎで支度をして釣り場に移動するが、前夜に私たちが釣ってたあたりを含めて曲がり角よりも島側は完全に他の釣り人たちに占拠されている。仕方がないので、いつだったか「メバルマン」が小メジナを釣りまくった中央付近の曲がり角に釣り座を構えることにする。

あっと言う間に釣り場を埋め尽くしてしまった回遊魚狙いと思しき早起きのカゴ釣り師たちを尻目に、私と「メバルマン」はひとまずフカセ釣りに励む事にする。開始後しばらくは何事も起きなかったが、夜が明けてから間もなく私のハピソンが海面下に消し込んでリーガルが弧を描く。


なかなかいい引きで期待をしてしまったんだが、釣り上げてみるとただのデブ。





まぁ、私に調理免許でもあれば極上の釣りモノに早変わりするんだろうが、もちろん投棄。


福浦堤防ではタイガー・ウッズも真っ青な精密ショットで、ほぼ完ぺきに等間隔でウキを並べて見せる、居並ぶベテランカゴ釣り師たちに呆然とさせられてしまったが、この堤防なら隣の釣り人とは適度に間隔も空くだろう、ということで、そいつを投げるとどこに飛んで行くか分からないような私も、朝の回遊魚狙いで遠投カゴ釣り仕掛けは持参してあった。まぁ豆アジ一匹釣れなくても、カゴ釣りの練習だと割り切ってしまえば取り組む意味は十分すぎるほどあるってもんだ。

しばらくフカセ釣りに興じてみたものの、その後は例によってエサをタダ盗りされるだけで何も起きないので、私もカゴ釣りの「練習」に取り組むことにする。


少しでも集魚効果が高まれば、と、そいつが海底まで届くようにヘタクソはヘタクソなりに考えて、撒き餌はチヌ用の配合エサとブレンドしたうえで砕いたオキアミ。ノーブランド、四.五米の四号磯竿(遠投仕様)に八号のウキ、カゴ、道糸はナイロンの六号といった組み合わせで仕掛けをぶん投げると、まぁ目測で三〇米かそこらは飛んでいく。

島寄りの釣り座でおそらく私と同じく回遊魚狙いでカゴ釣りに興じている釣り人たちの多くも私と同じくらいの飛距離だから、まぁそれくらい飛ばしとけば合格点ってことだろう。何より私の腕でもちゃんとまっすぐ飛んで行くところが素晴らしい。


何度か投げているうちにウキが沈んでは浮かぶような動きを三度繰り返したことを見てとった私は、空振り覚悟で竿を煽って大アワセを入れたうえで仕掛けを回収してみることにした。

リールをゆっくり巻いて仕掛けを引き寄せるが、お目当てのイナダがかかってる割には何の抵抗も起きない。何だよ、波にもまれてウキが浮き沈みしただけか、と思いながら、足元から五.〇米ほどの位置まで仕掛けを巻いて来たときに、ちゃんと獲物がかかっているのを認識した私は思わず歓声をあげた。はっはっは!「遠投カゴ釣り」で仕留めた初めての獲物だぜ、ブラボー!!


実にしょうもない初めてのブラボー(投棄)。





その後、一二〇〇時に撤収するまでに、私たちより陸寄りに釣り座を構えた四人組の釣り人は小メジナをたくさんと、ソウダガツオの活きのいいのを一匹釣り上げていたが、私の仕掛けには手のひらサイズのカワハギがかかっただけだった。


何か質問は? OK。諸君の健闘を祈る。

以上だ。






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