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October 18, 2015


やぁ、諸君。私がプッシー大尉だ。

フグの猛威が収まったということで「メバルマン」と沼津へ。


静浦堤防というのが大人気らしいが、マイムスの掲示板なんか見てると、自分さえ良ければそれでいいとでも言いたげな、釣りの腕はともかく人間として下等な連中もそれなりに集まってそうなのでパス。

そういうわけでターゲットに絞り込んだのは、木負堤防、足保港、それに多比港の三か所。たぶんガラガラだろうから朝釣りは多比港、夜釣りは木負堤防が混んでそうなら足保港に向かう、というプランで、いざ現地へ。


一二三〇時に都内を出発、三時間ほどでマイムスに到着し、オキアミのブロックと粗挽きサナギを入手してから木負堤防の駐車場へと向かう。


とめられている車の台数から、それほど混んでなさそうだ、と判断して、料金徴収係の老人に、夜中に駐車場から出られなくなるような羽目にならないか、念のために確認してから、四〇〇円を払って駐車場の中へ。

ちなみについ先日まで夜中は出入り口を封鎖していたらしいが、ゲートを何者かに壊されちまってよぉ、と爺さんはお怒りだった。四〇〇円を惜しんで爺さんがいなくなってからこっそり入って来るやつらがそういう事をするんだろうが、途中でさっさと切り上げる事の多い私たちのような釣り人にとっても、できればゲートなんて設置しないでもらえるとありがたいのは事実だ。


初挑戦の木負堤防。





富士山を望みながら釣りなんて、なかなか風流だろう?まぁ日が暮れちまったら関係ないんだが。


堤防左手が沖側で、手前と先端近くは人気のようだが、中ほどは空いていたので適当に釣り座を構える。普通は手前が空いてるもんだが、どうやらイカ狙いの釣り人がそこに殺到しているらしい。

夜になると奴らは(そうすればイカが集まって来ると信じてるんだろうが)手持ちの集魚灯で所構わず海面を煌々と照らすので、率直に言って魚狙いの私たちには実に迷惑な連中だった。


さて、今回もどうせそこにはいないんだろう、とは思いながらも一応クロダイ狙いということで、メインはふかせ釣り仕様のリーガル(1.5号)。ふかせで何も釣れないときに退屈しないよう、ライトカゴ兼泳がせ釣り仕様のランドメイト(2号)も竿立てに待機させる。


前回の下田で余った撒き餌を軽く撒いて小魚が集まって来るのを確認してから試合開始だ。早速、工夫もなく中層に漂うだけの「メバルマン」の仕掛けにネンブツダイが続けざまにヒットする。


今回は活かしポンプを持参しているので「メバルマン」の釣り上げたネンブツダイ諸君には活き餌要員としての華々しい任務が待っている。もちろん大物フィッシュイーターが釣れるなんてまるで想定してないが(そしてその想定は正しかったが)、今回取り組むのはネンブツダイ君を弱らせないように針にかけては仕掛を投げる、という一連の動作の練習だ、と割り切れば、そいつは非常に有意義な試みってもんだ。


さて、メインのふかせ釣りではいつものように、あっと言うまに付け餌のオキアミをかすめ盗っていくやつらに業を煮やし、前回同様、作戦開始早々に「秘密兵器」が投入される。今回はスーパーマーケットの冷凍食品コーナーによく置いてあるイカとエビとアサリの入った中華料理用の具のパックを持参した。


ネンブツダイ共はイカやアサリもお好みと見えて相変わらずやつらばかりが釣れる。「メバルマン」が二〇匹以上、四号チヌ針を駆使して水深六.〇米にタナを設定している私ですら四、五匹やつらを海に投棄した頃だったろうか、目の前にぶら下げられたイカの切り身に目が眩んだ何者かによって、私の足元から七、八米の海面上でおぼろげに光り輝いていたハピソンが海中に引き込まれて所在なさげに泳ぎ始めた。

軽く合わせを入れてファイトを開始する。引き味からして超大物ってわけではなさそうだが、少なくとも活き餌サイズではなくて私の食卓に並んで然るべきサイズの獲物であることは間違いない。


三号ミチ糸と一.五号ハリスの組み合わせの前に為すすべもなく巻き上げられ、そのままタモによって回収された獲物は全く想定外のカサゴ。 ※翌日撮影





計ってみると体長二六センチメートル。尺には及ばないとは言え、堤防からこのサイズのカサゴが釣れるなんて考えたこともなかった私は、はじめはキジハタとかオオモンハタとかそういう名前で呼ばれるややマイナーな奴かと思っていたが、その釣り場を撤収してガストで紅茶を啜りながらタブレット端末で調べてみたときに、そいつが「カサゴ」であることを確信した。

すげー、魚屋にこのサイズが出回ってるのは見た事がない。アラカブとかガシラとか言われて稀少魚扱いされて、このサイズにもなると、ほとんどの客が黒塗りのセダンでやって来るような銀座あたりの高級料亭に優先的に回されてしまうので庶民の食卓には無縁なのに違いない。


その後、「メバルマン」にも私にもうれしい出来事は何も起きないので二一〇〇時までには翌朝分の撒き餌のブレンド作業を済ませて撤収。ガストで軽く食事をとってから多比港の駐車場へ。

たまたま通りがかった夜釣りの釣り人に教えてもらったんだが、駐車場は釣り船客用で、堤防釣りの釣り人は適当に路肩に駐車するのが習わしらしいので、そのようにして仮眠。


〇三三〇時には起き出して準備を開始する。荷物をまとめてカートに積んで、ちょうどカート一台分しか幅のないような堤防上を、ヘッドライトの灯りをたよりに誤って荷物をカートごと海にドボンと落としてしまわないよう細心の注意を払いながら釣り座へと向かう。

メインの堤防には手前側に二組の釣り人がいたが、先端の方はフェンスで阻まれていて立ち入り禁止のようだ(が、朝になって何人かの釣り人が侵入していた)。左手に分岐する突堤には先端部に一人いるだけでほかに釣り人はいない。狙いをつけていた、「つりなびうぉーかー」によれば大物のクロダイが何匹も仕留められたとか言う(そんなもの一匹も釣れなかったが)中ほどのポイントに釣り座を構えて仕掛けのセッティングに着手する。

ちなみに私たちの後から、私たちよりも先端に入りたい釣り人がカートを引いてやって来たんだが、私たちが一度荷物をどけてやらないと彼らはその先に行くことが出来なかった。まぁ何というか、釣り人同士の心温まる譲り合いの精神が求められる、とにかく幅の狭い堤防だってことだ。


準備が出来たところで魚の棲みつき具合など把握するために少し離れたところの海中をSUREFIREで照らしてみると、澄み切った海水を通して海底に大量のムラサキウニらしきのが転がってるのが見える。これってこっそり拾い集めてるとこを見つかるとペナルティーを喰らうやつか?

まぁ、持ち帰ったところで適切な調理法も分からないので私たちは見なかったことにしたんだが、夜明けと同時に先端の方から戻って来た初老の釣り人が私たちが釣りをやってるすぐ傍でタモでせっせとそいつを集め出したのは実に目障りだった。


試合開始後、まず私の次なる秘密兵器「オキアミダンゴ」に喰らいついて来てウキを沈めたのは一五センチメートルかそこらのチビカサゴ。





唐揚げ用にキープ。


あとはひたすらエサを盗まれ通しで、何時間も粘って豆アジが一匹釣れただけで、相変わらずネンブツダイかベラしか掛からない「メバルマン」共々、なかなかツラい展開だ。


だいぶ日が高く登った頃に私たちの右隣に一人の釣り人がやって来て、ウキのついた下カゴ仕様のサビキ仕掛けを二、三〇米ほど投げ始めたのだが、 その仕掛けが回収される度に結構な頻度で豆アジかスズメダイが掛かっているので、暇つぶしに私もランドメイトでその辺りを狙ってカゴ釣りに挑戦することにした。


仕掛けはオキアミが放出されるタイプのミニカゴ、二号錘(中通し)、三号ウキの組み合わせ。





まぁ、お隣さんとは違って何度投げてもちっとも釣れないのだが、「メバルマン」がペンチを貸してくれ、というのでベストのポケットをごそごそやってペンチを取り出していたときに、「メバルマン」が、私のウキが見えなくなった、とか言って騒ぎ出したので、さっきまでウキが漂っていたあたりを見てみると、たしかにそこにあるはずのウキがない。

私の手には何の魚信も感じられないのだが、試しに仕掛けを回収してみると、お隣さんのとそう変わらないサイズの豆アジがかかっていた。うへー、カゴ釣りで仕留めた初めての獲物は豆アジかよ!


ふかせで釣り上げた豆アジと2ショット(唐揚げ用にキープ)。





ところで当然のことながら、ウキがすぽっと沈む瞬間を目の当たりにする、というカゴ釣りの醍醐味を体験する機会を私から奪って台無しにした「メバルマン」は、「くだらんタイミングで話しかけるな!」と私にどやしつけられた。


その後、沖側ではなくて係留船が釣りの妨げになるので誰もそっちに釣り座を構えない港内側に釣り座を移して悪戦苦闘していた「メバルマン」は、昼飯時を過ぎた頃にもなってようやく私が釣り上げたのと同じ位の唐揚げサイズのカサゴを釣り上げた。

おまけに一四〇〇時にもなって完全に釣りに飽きてしまって帰り支度を始めた私が一部の荷物を車へと運ぶためにその場を離れている間にも、二〇センチメートル大の「魚屋サイズの」カサゴまで釣りあげた。こればかりは「メバルマン」もさぞや嬉しかったことだろう。


ところで私たちの周りでは「チヌ釣り師」と思しき釣り人たちがドボン、ドボンと突堤から団子を海中に投入して頑張っていたが、結局クロダイを釣り上げた釣り人は一人もいないようだった。

むしろ、メインの堤防のかなり手前側を陣取っていたカゴ釣り師たちがぽつぽつとソウダガツオを釣り上げていたようだ。「メバルマン」はともかく、私は完全にターゲットを見誤ってその釣り場を訪問してしまったらしかった。


何か質問は? OK。諸君の健闘を祈る。

以上だ。






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