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October 4, 2014 やぁ、諸君。私がプッシー大尉だ。 江ノ島の堤防釣りでの上々の釣果に気をよくした私は、いつものメンバーと、タイミングさえ合えばサバが大量に釣れるという三崎港の花暮岸壁へ。 朝の五時に現地に着くプランで東京を出発することにした私たちは、ありがたいことに現地近くで二四時間営業している「三浦フィッシングセンター」なる釣具屋に「アミコマセ」の解凍を依頼してから現地へと向かう。 カーナビに導かれるまま、店の名前からして釣り具という釣り具は何でも揃う大手チェーン店にひけをとらない立派な店構えを想像しながらそこに到着した私は、掘立小屋のような古めかしい小規模の店舗が狭い敷地にぽつんと建っているのを見て一瞬戸惑った。 もちろんそいつは勝手に想像を膨らませた私がいけないのであって、「フィッシングセンター」には何の落ち度もない。 私は解凍を依頼してあったアミエビを1ブロック、それからまだカチカチに凍ってるアミエビを2ブロック購入し、さらに江ノ島の釣具屋で教わった釣り方を実践するために虫エサを買った。店主はどちらかというと寡黙な初老の人物で、私が虫エサは鋏でちょん切ればいいのか、と聞くと「手でちぎればいい」と教えてくれた。 うへー、そんなことは私がこれまでに読破したどのガイドブックにも書いてなかったぞ?やっぱり分からないことは恥ずかしがらずに釣具屋で堂々と質問するのが一番だ。 それから私は安いタモ網も一本購入した。ちょっとしたお試しということで持参した私の真新しいピカピカのメタルジグに大物のブリがかかったりしないという保証はどこにもないからな。 さぁ、準備は万端だ。私たちは店を出ると三崎港へと急いだ。 現地に着くと空はすでに白んでいて、それなりの数の釣り人が思い思いの仕掛けを垂れている。それにしても車でそのまま釣り場まで乗りつけられるというのは本当にありがたい。 駐車スペースを見つけて車を滑り込ませた私たちは、岸壁の中央付近に適当な空きスペースを確保して早速準備に取り掛かる。2人のメンバーはいつものようにただの「サビキ釣り」。私は手間を惜しまずサビキ針一本一本に餌をつける「トリックサビキ」だ。もちろん今回は一番下の針に活きのいい虫エサをブレンドする。 「フィッシングセンター」仕込みの「手でちぎる」という離れ業で適度な長さにカットされたアオイソメ氏の胴体を針がきれいに貫通するように丁寧に刺していく。OK。初めての挑戦だがちっとも難しくなんかないぞ。 そしてアミエビを針につけようと思ったら、まったく驚いたことに江ノ島で入手したそれとは違って「フィッシングセンター」で手に入れたアミエビは粒が小さすぎて何をどうやってもちっとも針にかからない!なんだよ、アミエビって言えばどこの釣具屋で買っても同じサイズじゃないのか!? これでは釣りにならないので、私はシンプルな「サビキ釣り」をとっくに開始している二人を尻目に釣具屋を探し求めて旅に出る羽目に。 おまけに私が思わぬトラブルに見舞われて、まだスタートラインにすら立ててないってのに、メンバーの一人は早くもメバルを四匹連続で釣り上げた。うひゃー、何てこった! 幸い、岸壁の後方の通り沿いにある本業ついでに釣り餌だけを売ってる飲み屋らしき店で粒が大きめのアミエビを入手した私は飛ぶように釣り座に戻って釣りを開始したが、その日それ以降、もう誰の仕掛けにも一匹たりとてメバルがかかる事はなかった。 ついでに「フィッシングセンター」で手に入れたカチカチのブロックの方はちゃんと針に刺せるサイズのアミエビだったのには心底参った。くそっ!こっちを解凍してくれてたら私にもメバルが何匹も釣れたかもしれなかったのに! 結局、私が一日がかりで釣り上げたのは、もちろんサバでもアジでもない、ハオコゼ、トウゴロウイワシ、スズメダイ、ウミタナゴ、ベラといった、一般的には釣り人にあまり歓迎されないであろう魚たちばかりだった。 ちょっと変わったところでは、とてもかわいらしいカワハギ。 持ち帰って捌いてみると、噂通り皮がベロンと剥げる。 一番の大物は、ヒレに毒のトゲを持つ釣り場の嫌われ者、アイゴ。 ヒレはすべて鋏で撤去し、潰してしまうと強烈な異臭を放つという内臓は頭ごと丁寧に引き抜く。 マナーのなってない釣り人は釣り場に捨てて帰るらしいが、なかなかどうして食味は決して悪くない。 ちなみにお試しで持参したメタルジグは、釣り人が帰り始めて釣り場に余裕ができた昼過ぎにメンバーの余った竿を借りて実施された試し投げの、たった2回目のキャストではるか沖へと飛んで行った。私のラインの結び方に何やら不手際があったらしい。 タモ網の方は隣で投げ釣りをしていた見知らぬ青年の針にかかった重量感の溢れる大物(たっぷり水を含んだスーパーのビニール袋)を水面から抜き上げるのに重宝された。 何か質問は? OK。諸君の健闘を祈る。 以上だ。 |
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