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うおいち食堂/貝汁定食(焼魚付)

【 Data 】

長崎県佐世保市相浦町1563 [MAP]

TEL:0956-48-7897

営業時間:5:00〜17:00

定休日:不定休

最終訪問:2013.04

佐世保でのビジネスを午前中に迅速に片づけ「展海峰」へと観光に向かった私が、その前に立ち寄る事にした定食屋だ。その店の提供する「海鮮丼」が随分と評判のようだったが、市場の中にあるというロケーションからは、早い時間に行かないと生魚系の人気メニューは売り切れてしまう事が強く推測された。そして私がいかに最善を尽くしたとしても、ようやくそこに入店する事が出来た頃には既に一四時半を過ぎていた。

店を覗くと、アニマル浜口に似た気性の荒らそうな男が黙々と仕事をしていた。私がぶらりと店内に入ると、接客担当と思しきいかにも「九州のおなご」といった感じの姉御風なご婦人が出て来て「いらっしゃいませ」と言った。予想された事だが店内には一人の客もいなかったので、私は図々しく座敷に上がり込んでテーブル席を占領した。

お茶を持って来てくれた私好みの小柄な「姐さん」は、開口一番、申し訳なさそうに「刺身は全部きれとっとです」と言った。やっぱりな、まぁそいつは想定内だ。壁に貼られたメニューを見てみると、ちょっと珍しい「貝汁定食」というのが目にとまったので、そいつはまだ出してもらえそうか聞いてみると、姐さんは私に対する態度とは打って変わってガラの悪い言葉遣いで夫と思われるアニマル氏を問い詰めた。それからまたころりと口調を変えて「お持ち出来ます」と言った。私は一連のやり取りを通してますます姐さんのファンになった。

七〇〇円で焼魚まで付いて来るその「貝汁定食」は、観光にやって来た人々をして絶賛させるほどのインパクトはなかっただろうが、ヘルシーなランチの定食としては十分にそれを食する価値を有していた。主役である貝汁の身はどれもみなプリプリの食感で私の舌を楽しませた。高菜やポテトサラダや味噌か何かで和えた酢の物といった小鉢料理も充実していた。程よいタイミングで姐さんにライスのお替わりを勧められたが、私は既に満腹で丁重にお断りした。それでも姐さんは私が遠慮してるとでも思ったのか「タダですよ?」と畳みかけた。私は姐さんの厚意を素直に受けられない事を申し訳なく思った。


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