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網元料理 徳造丸 本店 | |||
【 Data 】 静岡県賀茂郡東伊豆町稲取798 [MAP] TEL:0557-95-1688 営業時間:11:00〜21:00 定休日:水曜日 ※祝日の場合、営業 最終訪問:2012.03 |
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伊豆に出かける機会のあった私が、滞在中に何としても賞味したかったのが稲取産の金目鯛だった。その日はあいにくの雨で、夕方からは一層激しく降っていたが、私は一念発起して、一時間ほどかけて車でこの店まで出向いた。
店に着いた頃には雨はやんでいた。既にシャッターの閉じられた一階部分は鮮魚店になっていて、その二階が私の目指す食堂だった。狭い階段を上がって店内に入ると、座敷席もある店内の半分ほどが埋まっていて賑わいでいた。私は店員の勧めるままに座敷に上がって四人は座れそうなテーブル席を一人で占領し、三三〇〇円するという「金目づくし膳」を注文した。 まったく残念な事に、当り前な事だが私は帰りも車を運転しなければならないので、ビールを注文する事はできなかったが、ライスはお代わりが自由だった。ライスの色が黄色い理由を女性の店員が丁寧に説明してくれたが、よく聞こえなかった。料理はまず刺身やカルパッチョ風のサラダが運ばれて来たが、鮮度をあまり感じなかったし、ボリュームもいまひとつだった。あろう事か、サラダの方は作り置きにしか見えなかった。私は早くもこの店の料理のクオリティに失望した。 ポン酢で頂くしゃぶしゃぶ風の鍋料理は普通だった。煮漬けは唯一私を唸らせた。しかし、かなり濃い味に煮漬けられていたので、その美味さが金目自体の美味さなのか、煮漬けという料理としての美味さなのかはよく分からなかった。稲取の金目といえば泣く子も黙るひとつのブランドのはずだが、総括的に考えて、私がこの店で食したのが本物の「稲取の金目」なのであれば、世の中の金目鯛好きは明らかに頭がおかしいとしか思えなかった。 接客は地元の若者やパートタイムと思しき女性たちが担っていた。彼らはいい仕事をしていたと思う。料理の質も決して悪くはないのかもしれないが、値段を考えるとまったく腑に落ちないものだった。 |
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