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旬彩海鮮 三蔵/赤メバル・トビウオ・生ウニ他(1)

【 Data 】

新潟県長岡市川崎町780-1 [MAP]

TEL:0258-36-3339

営業時間:11:30〜14:00 17:00〜22:00

定休日:不定休

最終訪問:2010.09

所用でグルメにうるさい知人と長岡を訪れた際に、インターネットでの評判を確かめてから向かった店だ。さすがに長岡駅からは遠すぎると私たちの意見は一致し、私たちは帰宅する高校生たちの溢れる電車に揺られて北長岡の駅まで向かってから、蚊の飛び交う田舎道を三〇分ほど歩いてこの店まで辿り着いた。

少々高級感の溢れる内装をした店内には客が一人もいなかった。ホールにいた若い接客係の男とカウンター越しに見かけた調理師らしい男は、本日のお客第一号(と二号)が来店してほっとしたような表情すら浮かべながら「いらっしゃいませ」と言った。そのまま座敷席に通された私は、インターネットでの評判は悪くなかったはずだが何か手違いでもあったのだろうか、と少々不安になった。

差し出されたメニューには、東京ではとても見かけないような名前の魚が所狭しと書きこまれていた。私はトビウオが食用にされる事をそもそも知らなかったが、メニューにはトビウオの刺身もリストアップされていて、私はもちろんそれと、あと何種類かの刺身を店員にオーダーした。友人はなぜかウニを注文した。

ビールを飲みながらくだらない会話をしていると、私たちの頼んだ全ての刺身が一皿に盛られて運ばれて来た。それはあまりに豪華な見映えをしていたので、私たちは思わず歓声をあげた。知人は明らかに興奮していて、刺身を携帯電話で撮りまくってから、ガールフレンドにその写真を送っていた。私がガールフレンドだったら、帰ったらすぐに東京で同じようなものを出してる店に連れていけ、と返信するだろう。私は、彼はもう少し冷静に行動するべきだ、と思った。

入店したときに感じた微かな不安は、刺身をひときれ口にした瞬間に消え去った。私たちは美味い、美味い、と言いながら、出された刺身をあっという間に平らげた。私はいつもそうするように、店員を呼んで、申し訳ないのだけど、と前置きしたうえで、残ったメバルとトビウオの骨と頭を唐揚げにするよう要求した。店員は二つ返事で了承してくれた。ほどなく運ばれて来た唐揚げにも私たちは満足した。トビウオの方は、ご丁寧にも空を飛んでるときのポーズで私たちの前に現れた。

私たちが料理に舌鼓を打っている間に、店内は客で埋まってしまった。店員たちのほっとしたような表情は、どうやら私の気のせいらしかった。値段は少々張ったが、私たちはその日の夕食に大そう満足して店を出た。往きで通った蚊の飛び交う田舎道を二度と歩きたくなかったのと、一本乗り遅れたら次の電車を一時間待たなければならないリスクを避けるため、私たちは歩いて長岡駅を目指した。途中でタクシーを見かけたら拾うつもりだったが、長岡の駅が遠くに見えて来る頃まで、たったの一台すら通りがかるタクシーはなかった。
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