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美絆ラーメン/チャーシューメン

【 Data 】

大分県佐伯市稲垣436-1 [MAP]

TEL:0972-22-8668

営業時間:11:00〜20:00 ※ 月曜日のみ 〜14:00

定休日:火曜日

最終訪問:2013.09

ビジネスで宮崎を訪問した私が観光拠点として延岡のホテルに連休をうまくからめて五泊していたまではよかったが、延岡界隈の飲食店で目ぼしいのがそろそろなくなって来てしまったので、私はその日ドライブがてら大分方面に足を延ばしてランチとディナーをとる事にした。そしてランチにチョイスしたのが、大分市内に向かう途中に通りがかり、かつ昼から夕方まで通し営業しているこの店だった。インターネット上での評判もまずまずだ。

まず私は佐伯という街の存在をその日に生まれて初めて知った。山と畑に囲まれた平地の一画に商業施設が作られていて、道路はそこへの駐車場に入りたい車が行列を為していた。たぶん近隣にほかに行くところがないんだろう。この店は幹線道路から住宅地に入って少し行ったところにあった。

小ぎれいな店の中に入ると、カウンター内に眼鏡のよく似合う清楚な感じのいかにも「若奥様」といった感じの女性と作業現場にでもいそうなワイルドギャル風の女性が二人並んで立っていて、微笑を浮かべながら「いらっしゃいませ」と言った。入口正面の給水器に水はセルフサービスである旨の貼り紙がしてあった。先客は一人もおらず、私は入り口すぐのテーブル席を陣取りメニューを手にとった。基本のラーメンは四五〇円、チャーシューメンが六五〇円とある。ほぅ、なかなか良心的な価格設定じゃないか。

若奥様の方が私の元にやって来たので、ひとまず「チャーシューメン」を注文した。メニューにも水はセルフサービスだ、と書いてあった。それからしばらく様子を見ていたが、客はほかにいなくて店は明らかに暇そうなのに、二人のどちらとも頑固に水を持って来なかった。その拘りの意図が計りかねて私は少々困惑しながら、いそいそと水を注ぎに給水器へと向かった。

タブレット端末で調べ物でもしようとポケットルータの電源を入れると圏外だったので途方にくれながら「佐伯」という街の位置づけが何となく理解できて来た頃に私のチャーシューメンを持って若奥様がやって来た。いかにも「白濁スープ」といった趣の美しいスープが印象深いラーメンだ。

そいつは口にしてみると豚骨のエキスを多少感じさせる一方でそのクリーミーさが際立っていて、美味いか不味いかと言えば間違いなく美味いのだが、どことなくインスタントラーメンのチープな雰囲気を纏ったスープでもあった。その「クリーミーな」甘ったるさを振りかけられた香りのきつい胡椒が打ち消して均衡を保っている感じだ。麺は長崎界隈のちゃんぽん屋が使ってそうなしっかりとした歯ごたえのやつだ。チャーシューは脂の旨味こそ多少は感じるが率直に言って薄い。

最終的にパンチの弱い、というかまぁかなり控えめなラーメンという印象を私は受けた。そうは言っても基本のラーメンが四五〇円である事実は、この店の素晴らしいコストパフォーマンスを証明している。そして何より若奥様が私好みだ。


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