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前田食堂/牛肉そば

【 Data 】

沖縄県国頭郡大宜味村津波985 [MAP]

TEL:0980-44-2025

営業時間:10:00〜18:00 ※土・日・祝 〜18:30

定休日:水曜日(祝祭日の場合は営業)

最終訪問:2012.02

観光で沖縄北部を訪れていた私は宿泊先のホテルでノート型パソコンを取り出し、私が翌日ランチをとるべき店をインターネットでリサーチする作業にとりかかった。何件かの店が候補としてピックアップされるなか、この店の「牛肉そば」はとにかく「くせになる」と評判で、翌日、私はそれを賞味するために、観光ルートからかなり回り道をしてこの店に向かった。

ランチとは言いながら店に着いた頃にはもう昼の三時を過ぎていた。にも関わらず、二〇人は入れそうな店の席は半分ほど埋まっていて、この店の人気ぶりを窺わせた。私は髪をゴールドに染めていくらか若造りをした年配の女性に「牛肉そば」を注文した。厨房にはマダム金髪と同じ位の年代の眼鏡をかけた女性と腕っぷしの強そうな男がいた。彼こそがミスター前田なのかどうかを測りかねていると、ほどなくして「牛肉そば」が私の元に運ばれた。

何と言うか、「牛肉そば」というよりは「ペッパーもやしそば」とでも言うべき圧倒的なボリュームのもやしと大量の胡椒が印象的な料理だった。牛肉の含有量は随分と控えめだったが、私は気にしない事にした。見た目のボリュームはかなりのものだったが、丼は心なしか小さめで、その量については私が事前に懸念したほどのものではなかった。

特筆すべきはとにかくその凄惨なまでのペッパー地獄で、そばの上に乗せられた大量のもやしを先に片づけないとそばまで辿り着けないので、私はそのもやしの大群と格闘している間にそばが冷めてしまう事態を怖れていたが、もやしを一割も平らげないうちに胡椒にやられた私の舌が麻痺して来たので、むしろそばに取りかかる頃にはそばが冷めてしまっている方がありがたいようにすら思われた。私はどんな事があっても夏にこの店を訪問してはならない事を身を以って理解した。

六五〇円という値段でそのボリュームである事を考えた場合、満足度はそう低くないと私は思った。くせになるかどうかは少しばかり疑問だ。「牛肉そば」は相当気合いを入れてかからないとならない相手だし、手をつけちまったら最後、ご自慢の洋服が全部汗びたしになってしまう事も避けられない。まぁそれでもたまにはこのような刺激的なランチも悪くない。


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