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logo_hall お好み焼き・玉子焼き きょう屋
お好み焼き・玉子焼き きょう屋/元気だま(1)

【 Data 】

兵庫県姫路市西駅前町51-1 [MAP]

TEL:079-222-8724

営業時間:11:30〜14:00 17:00〜23:00(L.O.22:00)

定休日:日曜・祝日

最終訪問:2011.09

姫路の駅前にある小ぢんまりとした商店街の一画にあるお好み焼き屋だ。インターネットで得た情報によれば、腕っぷしのやたら強そうなヒゲで坊主頭をした強面の店主が、昼どきにはワンコイン(五〇〇円)ランチを提供しているらしい。そういう変なギャップは私好みだ。

ディナーの営業が始まる五時きっかりに訪問すると、客はひとりもいなかった。ヒゲの店主もいなくて、大人しげな接客係の女の子が一人と、まじめな感じの若者がひとり厨房にいた。カウンター席に座ったんだが、特に若者は無表情というか、まぁかなりクールな感じだったので、居心地の悪さは私の過去の経験からしてもトップクラスだった。

私は「元気だま」と、それからもちろんビールを注文した。ビールの注文のタイミングは少し検討の必要があった。クールな店員がいちから手作りしてくれる「元気だま」が私の手元に提供されるまでたっぷり二〇分はかかったので、その頃にはもうグラスに残っていたビールはさながらぬるい小便のようだった。

ちょっとした判断ミスを後悔しながら「元気だま」に箸を入れ、ひときれ口にした瞬間、私はそんな事はどうでもよくなった。ガーリック風味の生地から焼き上げられたお好み焼きの本体と、その上にふんだんにぶっかけられたタルタルソース、ハム、チョリソーが絶妙に絡み合い、気まずい雰囲気の流れる店内で私をして心の底から唸らせた。マジでこいつは美味い!

私はそれまで広島のいろんな名店で提供されるお好み焼きに勝るお好み焼きなんて世界中を探し回っても存在しえないという揺るぎない確信を抱いていたが、その幻想は姫路駅近くのガード下の小さなお好み焼き屋で瞬時に崩れ去った。私は一瞬にして広島のそれとは全くスタイルを異にするその斬新な「元気だま」の虜になった。

私はこの店のもうひとつの「売り」とも思しき「たまご焼」も注文した。「たまご焼」は「明石焼き」と同じ形態の一品で、たまごを多分に含んだ生地で焼き上げられた「たこ焼き」をだし汁につけて頂く。店の貼り紙では、だし汁につける前にソースをかけるスタイルを奨励していた。「たまご焼」はソースをかけてもかけなくても美味かった。ただ、「元気だま」のインパクトがあまりに衝撃的だったために、アドバンテージが少々かすんでしまった感は否めない。

「元気だま」が八五〇円、ビール(グラス)が二八〇円、「たまご焼」は三〇〇円。一五〇〇円足らずの支払いで、私は支払った額の倍以上の満足感を覚えて店をあとにした。そしてもちろん翌日の昼食もここにした。
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