| Home | Military | Trekking | Gourmet | Life | Contact |
花ふじ
	【 Data 】 千葉県袖ケ浦市今井2-35 [MAP] TEL：0438-62-8777 営業時間：11:30〜13:30/17:00〜21:00 定休日：水曜日 最終訪問：2014.08
内房での釣りにでかける途中でランチタイム立ち寄った、袖ヶ浦の住宅地の一角にひっそり佇む小料理屋だ。地元の有志がこの店の「鉄火丼」を強硬に勧めるので同行してもらった。 店に入ると作業員風の男たちが何人かランチを掻き込んでいるところだった。真夏の盛りに総勢四名で訪問した私たちは、ほどよく冷房の効いた座敷席に案内された。 スタッフであるご婦人が注文とりにやって来ると、四人全員が「鉄火丼」を注文した。メニューには一二〇〇円と書いてある。まぁ妥当な価格設定だろう。しばらく待たされてから私たちの「鉄火丼」は運ばれて来た。私はおもむろに丼の蓋を開けた。 ほほぅ、申し分のないボリュームを誇る赤身が数切れ、惜しげもなくどっさり盛り付けられている。口にしてみると、もちろんトロのような甘みこそないものの、しっかりとマグロの風味と食感を感じさせる上質の赤身だ。私はあっと言う間にそいつを平らげ、少々贅沢なランチを味わったことにそこそこの満足感を覚えながら、店を出ようとした。 会計のときに初めてその事実を知った私は驚愕した。何と、ランチで提供される鉄火丼のお代はわずか七〇〇円ぽっきりだと言うではないか！一二〇〇円を請求されるつもりでレジに向かった私はそこで初めてこの店の偉大さを思い知る羽目になった。あのボリューミーな赤身が丼狭しと並ぶ鉄火丼が、しかもそれ単品ではなくて汁物に漬物までついて、たったの七〇〇円。都心の常識では想像すらできないコストパフォーマンスじゃないか！ 後日インターネットで調べてみたが、この店に関する有益な情報にはほとんどお目にかかれなかった。少なくとも地元の有志が教えてくれなければ、私はこの店の存在など知りもせずに人生の幕を閉じていただろう。私は地元の人々の情報にこそ価値があるという当たり前のことを再認識しつつ、私をこの店へと導いてくれたその人物に心から感謝の念を抱かずにはいられなかった。
−プッシー大尉烈伝−［美食編］に戻る >>>
Copyright (C)2011 Lt.Pussy All Rights Reserved.