| Home | Military | Trekking | Gourmet | Life | Contact |
グリンデル
	【 Data 】 長野県北安曇郡白馬村北城8853 [MAP] TEL：0261-72-4515 営業時間：平日 11:30〜14:00 17:00〜20:45（L.O） 土日 11:30〜15:00 17:00〜20:45（L.O） 定休日：水曜日 最終訪問：2014.05
白馬岳のハイキングからの帰り道に立ち寄った白馬の洋食屋だ。この店のさも美味そうな「自家製」とされるベーコンステーキに目をつけた私は友人にその情報を提供して夕食にここを訪れる事で合意した。にも関わらず、いざ当日、店の前までやって来た私はあまり空腹感を感じていなかったので、厚切りベーコンなんて食う気にもならなかった。友人が店員に嬉々としてベーコンステーキを注文するのを苦々しく思いながら、私は「オムライス」を注文した。 小洒落てはいるが少々手狭感のある店内は一階と二階に客席があった。そろそろ閉店時間なのにも関わらず一階は賑わっていて、その人気ぶりを窺わせた。私たちはほぼテーブル席で構成されている二階席に通されたが、そっちは比較的空いていた。 一足早く友人の元に届けられたベーコンステーキをちらりと見て、私もやはりそっちを注文すればよかったかもしれない、などと沸いて出た雑念に心の葛藤を覚えているうちに私のオムライスも運ばれて来た。なかなか丁寧な作りのオムライスでプロフェッショナルな香りが漂う。私はそのオムライスに好感を抱いた。あとは味だが、そこからは純粋に個人の好みの領域だろう。 ライスはケチャップの風味が色濃くプッシュされたものだった。私はガーリック派だが、そんなのは店主の知った事ではなかっただろう。過度にべちゃべちゃしていないケチャップライス、遠慮がちにかけられたフルーティーなソース、ふわとろ感を残しつつ上品に焼きあげられた卵、細部に渡って非のうちどころのない上質なそのオムライスを私はあっと言う間に平らげた。 一階のレジを仕切る女の子は感じのよい接客をしていたが、二階担当の年増女は数段レベルの低い仕事をしていた。食後のコーヒーが運ばれて来ていないにも関わらず、さっさと帰れと言わんばかりに全ての食器を下げようと試みた年増女に、私の温厚な友人は静かに怒気を含んだ声でコーヒーを要求した。私は笑いをこらえながらその様子を黙って見ていた。そんな従業員の失態を水に流しても差し支えないほど、この店の料理は満足のいくものだった。
−プッシー大尉烈伝−［美食編］に戻る >>>
Copyright (C)2011 Lt.Pussy All Rights Reserved.