banner_top | Home | Military | Trekking | Gourmet | Life | Contact |
logo_3star 地魚料理 恵比須
地魚料理 恵比須/刺身定食

【 Data 】

鳥取県西伯郡大山町御来屋29-4 お魚センターみくりや2F [MAP]

TEL:0859-54-5522

営業時間:11:00〜14:30(L.O.14:00)

定休日:火曜日

最終訪問:2013.08

鳥取観光の拠点として皆生温泉に投宿した私が鳥取砂丘に向かう途中に立ち寄った定食屋だ。その日までに私はあるチェーン居酒屋でこのエリアで提供される魚介料理の恐るべきポテンシャルを既に経験済みだ。目の前が漁港というこの上ないロケーションで漁業組合直営によって運営されていると言う「お魚センターみくりや」なる少々軟派な名前の施設内にあるこの店の魚料理に対する期待はいやが上にも高まった。

私なりに早い時間に駆け付けたつもりだったが、既に店内は満席で限定メニューも完売済みだった。店に入ると、まずレジに立ち寄り注文と支払いをしたうえで番号札を受け取り、番号を呼ばれたら料理をカウンターまで取りに行くというシステムだ。店員による席への案内もなし、立って待とうが着席して待とうが客の自由だ。要するに席取りは早いもの勝ちだ。札に書かれた番号も席取りにあたっては何の効力も持たない。私は最も寛げそうな壁際のテーブル席に狙いを絞り、他の席が空いたのには目もくれず、そのテーブルの先客が席を立ったのを認めるや否や素早く移動して最良の席を確保した。

客の暇潰しのために置かれた観光パンフレットやその地域に関する書籍などをパラパラめくりながら待つ事三〇分、ようやく私の番号が呼ばれた。一一〇〇円の刺身定食を注文している客は他にもいたが、五〇〇円の取れたて「岩ガキ」まで追加した客は他にはいないようだった。私がそれをカウンターまで受け取りに行くとき、気のせいではなく一部の席がざわついた。

刺身の質は本当に申し分ない。それだけ見るとかばの桶盛りには見劣りするが、定食としては充実したパッケージになっていてその値段も気にならない。岩ガキにいたっては、およそそれほど上質な生ガキを五〇〇円ぽっきりで賞味するのは、少なくとも私の生活圏では不可能な事だったろう。方々からこの店に客が押し寄せてあっと言うまに限定メニューが完売してしまうのも、その値段と質を考えれば十分頷ける。

魚介類、特に鮮魚料理を売りにしていると言えば、北海道から東北、東海、四国、九州に至るまで様々な街や地域の名前が挙げられるだろうし、その多くで私はそれぞれのご当地料理にこれまで舌鼓を打って来たが、それらがいくらで提供されるのかまで考慮すると、私は鳥取界隈のそれに太刀打ち出来る街や地域は存在しないのではないかとすら思う。そしてその事を大胆に考察するならば、それは恐らく多くの街や地域では、観光でそこを訪れる人々は気前よく金を落として行く存在だという前提で価格が決められているにも関わらず、鳥取界隈には、そういう卑しい魂胆で相場を決める人々などいないからに違いない。
地魚料理 恵比須/岩ガキ


−プッシー大尉烈伝−[美食編]に戻る >>> 
Copyright (C)2011 Lt.Pussy All Rights Reserved.