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鰹処 ぼっちり/うつぼたたき

【 Data 】

高知県高知市帯屋町2-3-1 ひろめ市場 [MAP]

TEL:088-871-0751

営業時間:10:30〜22:00

定休日:水曜日

最終訪問:2013.08

高知のひろめ市場に軒を連ねる数々の店のうちの一件で、「鰹処」という看板ながらその他のご当地ならではの魚介類も提供している。高知と言えば鰹だろ?とオフィスで高知出身の後輩に話しかけると「ちゃんばら貝」というのも捨てがたい、と言うので、明神丸で昼食にたたき定食を平らげた後で、私は夕食に備えて「ちゃんばら貝」を提供している店を求めて市場内を偵察していて、この店に目をつけた。

夜に市場を再訪し、フードコートのような造りをした飲食スペースの一画を陣取った私は、店先に行って女性店員に希望のメニューをいくつか伝え、私が陣取った場所のあたりを指さした。あとは席に座って待っていれば料理が出来るたびに店の誰かがそこまで運んで来てくれるって寸法だ。明神丸はセルフサービスになっているが、この市場のその他の店で初めて注文した私は、そのシステムにも今回初めて気がついた。

まず生ビールが、次に「ねぎぬた」という和え物が運ばれて来た。その二五〇円という値段と、いかにも郷土料理っぽい響きの名前に魅かれて注文した和え物をつまみにビールを飲んでいると、後輩が私に勧めた噂の「ちゃんばら貝」が運ばれて来た。捕まえると足を振り回して抵抗する様子がサムライ剣法に似ている事から名前がついたと言われるその貝は、あの恐ろしいアンボイナガイを彷彿とさせる見た目をしているが、全く別種の貝らしい。串で刺してツルンと殻からひねり出して食うのだが、期待とは裏腹にかなり小ぶりだ。味付けやその噛みごたえのある食感はなかなかよかった。

私が最も気に入ったのは「うつぼたたき」だ。基本的に食用には適さないうえに魚を襲って食うばかりか人にも噛みつく事から嫌われ者のイメージが付きまとう魚だが、食ってみると上質なカジキマグロを思わせる絶妙な味と舌触りをしていて、それに少しばかり脂っぽさが加わる事でさらに私好みの「たたき」に仕上がっている。うつぼは唐揚げも注文してみたが、そっちも悪くなかった。

最後は「どろめ」で〆る。そいつは江の島あたりでよく出て来る「生しらす」と同じものだった。それだけ飲み食いしてお代はせいぜい三〇〇〇円ぽっきりといったところだ。もし後輩が「ちゃんばら貝」について言及しなければ、私は夕食にも明神丸をチョイスし、高知ならではの素晴らしい数々の魚介料理にありつく事はなかっただろう。私はこっそり後輩に感謝した。そして彼に東京で再開したときには「ちゃんばら貝」が思ったより小ぶりだった事にたっぷり不満を言っておいた。
鰹処 ぼっちり/どろめ 鰹処 ぼっちり/ちゃんばら貝(1) 鰹処 ぼっちり/ちゃんばら貝(2)


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