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アール キャンプ/濃厚鶏白湯煮干しラーメン・大盛(1)

【 Data 】

青森県弘前市楮町3 [MAP]

TEL:

営業時間:11:30〜14:00 18:00〜24:00

定休日:木曜日・第三水曜日

最終訪問:2013.10

ビジネスついでの観光で弘前を訪問した私が夕食をどこでとるべきかは、非常に悩ましい問題だった。地方都市にありがちな事だが、名店と思しき飲食店は実にマイペースな営業時間を設定していて、私が取り得る選択肢は限られていた。率直に言ってラーメンそのものにはさほど期待を抱かずに、私がその店に確実に入店出来る事を優先的に考慮して私はこの店をピックアップした。

昼間は携帯電話の安売りでもやってそうな外観の店をようやく見つけて入店すると先客が一組待ちだったが、一人だったことが幸いして私はそれほど待たずにカウンター席に案内された。店は肌の白い店主と思しき五〇がらみの調理担当の男と、この地方でよく見かけるもち肌のふっくらしたほっぺのアルバイトらしき女の子の二人で切り盛りされていた。席に着いた私は女の子に「濃厚鶏白湯煮干しラーメン」というやつの「大盛」を注文した。しめて八〇〇円。首都圏のラーメン店で見かけても私が眉毛をぴくりと動かしたくなるような価格設定だ。

ほどなくして私の面前に差し出された「濃厚鶏白湯煮干しラーメン」は、それはそれは見た目の美しく整えられた店主の拘りを感じさせる一品だった。麺のうえにこんもり盛られた白髪ネギのうえに赤い陰毛のような見た事のない物質が添えられている。あまり深く考えずにおもむろに丼の中味をかき混ぜた私は、まず麺がちゃんとほぐされず固まったままでいる事に気づいて少々興ざめしたが、その事はあまり気にしない事にして一口目を啜り、そしてその赤い陰毛が唐辛子であった事に気づいて心の中で悲鳴を上げた。

その見た目は魚介系と思しきスープのベース味がどのようなものかなんてまるで記憶に残らないほど、その赤い陰毛は私の舌をヒリヒリと麻痺させ、そして私は一瞬にして汗だくになった。そうは言ってもその「濃厚鶏白湯煮干しラーメン」の食感は実に私好みだった。つまりその味はともかく、ぬるぬるしたスープの絡んだもちもち麺と白髪ねぎがバランスよくミックスしてその舌触りが私の舌を楽しませる。トッピングされてる煮玉子も私好みの固さに仕上げられている。チャーシューにいたってはそのホロホロ加減が絶品だ。しそ風味のつみれがポトンと落とされてあったが、まぁこれはあってもなくても良かった。

結果論として、私はその滞在中に回った弘前市内の何件かのラーメン店の中では、この店が最もいい仕事をしていると思った。壁のボードを見ると、二〇〇円で生卵のついた「辛味噌丼」というのも提供されているらしく、私は是非そいつも賞味してみたかったが、大盛サイズの「濃厚鶏白湯煮干しラーメン」のボリュームはそれを私に許さなかった。
アール キャンプ/濃厚鶏白湯煮干しラーメン・大盛(2)


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